石川拓也

図らずもTPP。あっちのTPPではありません。

土佐町在住の写真家、石川拓也がひと月に1枚のポストカードを作るプロジェクト。

2016年11月から始まり、たまに遅れたりもしながら、いちおう、今のところ、毎月1枚発表しています。

各ポストカードは土佐町役場の玄関と道の駅さめうらにて無料で配布しています。

写真:石川拓也 宛名面デザイン:品川美歩

土佐町ポストカードプロジェクト

2022 Dec. 一の谷

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一の谷

 

キンキンに冷えた12月のある夜、土佐町で最も標高の高い稲叢山のその麓に位置する一の谷。

一の谷は谷種子さんの桜(「木を植える人」)が植えられている場所でもあります。

気温はマイナス5℃、地面には凍りついて硬くなった雪、生物の気配をまったく感じることのない無音の世界。

そんな夜中にその場所を訪れる人間はほとんどいなかったし、これからもそうはいないのでしょうが、人間がいるいないに関わらず、その場所は毎日太陽が昇り、沈み、雪は降って、積もってから溶ける。

大自然の中、自分がちっぽけな存在に感じられる瞬間です。

帰り道には走るウサギを見かけました。年が変わるのももうすぐです。

 

 

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私の一冊

石川拓也

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「天、共に在り」 中村哲 NHK出版

「暴力と虚偽で目先の利を守る時代は自滅しようとしている。今ほど切実に、自然と人間との関係が問い直された時はなかった。決して希望なき時代ではない。大地を離れた人為の業に欺かれず、与えられた恵みを見出す努力が必要な時なのだ。」

12月17日、高知市内である映画の上映が1日限定でありました。

それは、「荒野に希望の灯をともす」(主催:ゴトゴトシネマ)。アフガニスタンで水路を作る日本人医師・中村哲さんのドキュメンタリーでした。

感想をそのまま伝えようとすると、とてもこの欄では読んでもらえないくらい冗長なものになってしまいそうなので苦渋の割愛をしますが、開始10分を過ぎたあたりから涙が止まらなくなりました。

自分は中村哲さんの持つ何に心がこれほど動かされたのか。

ひとつはその「姿」。飾り気や虚栄心や承認欲求的な力学を全く感じさせないその姿。そして机の上でそれらしいことを言っているだけの人間には身に纏うことができないであろう、身体を張った実践を根拠にした中村哲という存在の確かさ。

こうして賢しらに論評めいたことを書こうとしている自分もちょっと恥ずかしくなるくらい。なのでこれ以上わかったふうなことを書くのはやめておきます。

確かに言えるのは、その映画には、心のとても深い部分に触れてくる力があったと、僕には感じられたということ。

ネットやSNS全盛のこの世界で、責任を伴わずに賢そうに聞こえる言説が溢れるこの世界で、それでもやはり土台としてあるべきは実践であり行動であるということ。

本の紹介ではなくて映画の紹介のような文になってしまいましたが、この本はその中村哲さんが書いたもので、全編を通じて名文と言えるような文章で溢れていますが、それもまた、「文章が上手」というようなテクニック論的な意味ではなく、著者が身体を張った実践の中で獲得してきた言葉であるからこそ、実体を伴った生きた言葉と感じられることが理由なのでしょう。

  

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4001プロジェクト

上野晃裕 (森駐在所)

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森郵便局の対面に位置する森駐在所。上野さんは、この春にここに赴任してきた駐在さんです。

ご出身は高知市で、警察官になって37年。警察官の常で、2、3年ごとに高知県内の様々な任地を異動するそうです。

森の駐在さんの主なお仕事は、パトカーに乗ってパトロールに廻ったり、交通安全のため街角に立ったり。赴任後数ヶ月の土佐町の印象は「平和でのんびりして良いところ」だそうです。

 

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4001プロジェクト

田岡袈裟幸・育子 (地蔵寺)

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これは、土佐町の原風景のうちのひとつなのかもしれません。

山の緑に囲まれ、斜面に作られた棚田で稲刈りをする田岡袈裟幸さんと育子さんのご夫妻の姿。

土佐町だけでなく、日本のあちこちでこのような光景が日常であったと想像します。

高知と遠く離れた、日本のどこかでもこの光景を「懐かしい」と感じる方は多そうな気がしています。

撮影は10月。ポストカード撮影のためあちこち見てまわっていたところ、たまたま巡り合った瞬間。

田岡袈裟幸さんは以前公開した「クロを積む」でもご紹介させていただいた地蔵寺の農家さんです。

 

 

クロを積む 1

 

 

 

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土佐町ポストカードプロジェクト

2022 Oct. 駒野

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駒野 | 西岡飛真 真翔 真裕

 

おそらく何百年と繰り返されてきた風景。

この季節になると、稲刈りを終えた乾いた田んぼには、いなぐろと呼ばれる三角藁の小山がたくさんできているのを目にします。

以前にも相川などの田んぼで撮った記憶があります。一年に一回撮る、僕にとっての風物詩になっています。

きれいに整えられた田んぼはどの季節に見ても気持ち良いですね。場所は駒野。その中で元気よく走り回ってくれたのは西岡飛真くん・真翔くん・真裕くんのくんの3兄弟です。

 

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4001プロジェクト

森郵便局 (森)

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吉村直実・秦泉寺裕二・笹岡誠

 

森郵便局の職員さんの3人。

お世話になった方々はたくさんいるのではないでしょうか。

とさちょうものがたり編集部の最寄りの郵便局でもありまして、いつもお世話になっております。

いつ伺っても笑顔で迎えてくれる方々です。

 

 

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4001プロジェクト

和田幹男・令子 (上ノ土居)

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上ノ土居のミッキー & れいちゃんのご夫妻です。

土佐町に来てからというもの、町での暮らし方、行事や神事などのこと、様々なことを折に触れ教えてくれる大先輩のお二人です。

 

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4001プロジェクト

川村幹子 (田井)

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田井にある老舗化粧品店、「小笠原化粧品店」を営む川村幹子さん。

大阪に移住されていた時期も長かったそうです。お母様が始められたこのお店を引き継ぎ、町の化粧品店をとてもお元気にパワフルに経営されています。

 

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土佐町ポストカードプロジェクト

2022 Sept. 田井

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田井 | 尾﨑由依

 

土佐町の市街地である田井で久々に撮影をしました。この季節、田んぼはきれいに実り、畔には彼岸花の鮮やかな赤。

彼岸花は、地元の方は「彼岸桜」と呼ぶ人も多いみたいです。彼岸に咲く桜、というのも体を表す良い名前ですね。

この撮影をした1週間後には、彼岸桜は一斉に白っぽく枯れ始めていました。このタイミングだからできた撮影だったということを後から知りました。

こちらに向かって畔を歩いているのは尾﨑由依ちゃんです。

 

 

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4001プロジェクト

山門修平・由佳・橙悟・民 (森)

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お父さんの修平さんは林業の協力隊、お母さんの由佳さんは役場の前のご自宅で「べるりん」というお煎餅屋さんを営んでいます。ちなみに非常に美味しいのでぜひお試しください!

橙悟くん、民ちゃんのふたりの子どもたちがとにかく元気でわんぱく!

 

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