西野内小代

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

西野内小代

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「世界を変えた10冊の本」 池上彰 文藝春秋

・アンネの日記
・聖書
・コーラン
・プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神
・資本論
・イスラーム原理主義の「道しるべ」
・沈黙の春
・種の起源
・雇用、利子および貨幣の一般理論
・資本主義と自由

この10冊が選ばれています。宗教・経済・思想・公害…。人類が尊厳ある人間として存在していく為の根拠が記されている10冊のように思われます。

嚙み砕いて要点のみを簡潔に説明しているので、その一冊を読んだ気になってしまいます。

 

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「即答力」 松浦弥太郎 朝日新聞出版

自分から働きかけていく事の重要性が述べられています。

物事に対しての反射神経を養うという事、習慣づける大切さ、その為には絶えず情報、自分の意見を把握しておく事が必要。相手をよく理解したうえでの即答を心掛ける柔軟性も不可欠。その土台があってこその即答力。

知らない・わからない と答えるのも即答力。

知ったかぶりをしないで素直に答えるという大切さを再認識。

 

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「大統領の陰謀」 ボブ・ウッドワード, カール・バーンスタイン 常盤新平訳 早川書房

1972年アメリカでの政治スキャンダル「ウォーターゲート事件」を報道し、ピュリッツァー賞に輝いた調査報道の全記録です。

民主党本部での盗聴侵入事件に端を発した醜い選挙争い、その全貌を追及していく細やかな取材、事実のみを積み重ねていく追及心、ホワイトハウスを敵に回し真実を追い求める姿勢に敬意を表します。

謎に包まれた内通者(現在はご本人が名乗り出られて実名が判明しています)の存在も不気味です。

史上唯一現役大統領を任期途中で辞任に追い込んだ2人の記者、現在はトランプ大統領との闘いに挑んでいるそうです。

 

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「大君の通貨   幕末「円ドル」戦争 」 佐藤雅美 文藝春秋

第4回新田次郎文学賞受賞作品です。

幕末期に為替レートの関係で、日本の金が海外に大量流出したという事柄だけはうっすらと記憶にありましたが、詳しい事実は全く知識としてなく、歴史上の出来事として通過してきました。

日本が世界経済に対する無知さゆえに相手国の言いなりとなり、駐日総領事(ハリス)個人の利殖目的のために翻弄された為替レートのからくりが詳しく描かれています。

事実を正しく把握し適切に処理しようと動く人物は色々な思惑により排除され、金流出を食い止める最後の砦を失っていく過程が、歴史経済小説として目の前に展開していきます。

世界経済に無知な国民と侮られたかと思うと、非常に悔しい。

 

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「神社に秘められた日本史の謎」 古川順弘  宝島社

「金刀比羅宮が神社本庁を離脱」

しかも理由が神社本庁に不信感を抱いたのが原因だというニュースを新聞で読み、信仰って何?神社って何?と思っていた時にこの本が目に留まり、買ってみました。

一回サーッと読んだだけなので、深く理解した確信はありませんが、仏教とも関わりを持ちつつ、秩序を作り上げる為に利用されてきた歴史が綴られています。

そして昭和戦後、国立的だった神社組織の解体、自らが利益追求をしなくてはならない民間企業のような立場に突然追い込まれた歴史。そのような経緯で組織されたのが神社本庁。全国の神社(一部の有力神社は属さず)を包括する宗教法人・神社の頂点です。

聖書を基準とする信仰との歴史の違い・遺伝子レベルに組み込まれた信仰との差を実感しました。

 

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鬼滅の刃  しあわせの花」 吾峠呼世晴, 矢島綾 集英社

関東の孫(小学生の女の子)二人が夢中になっている「鬼滅の刃」というアニメの小説版が出版されたという情報を遅ればせながらキャッチ。共通の話題作りになればと思い読んでみる事にしました。

鬼退治の勇ましい内容を想像していたのですが…。あにはからんや、時代は大正、内容は成長していく10代の少年少女の青春ストーリー。

孫達も共感を持った事だろうと納得し、彼女たちが描いた「鬼滅の刃」の絵(お嫁さんがラインで送ってくれた作品)を再度じっくりと眺めたばぁばです。

 

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「世界遺産ミステリー」 博学面白倶楽部 王様文庫

人類の過去にはとても残酷な歴史がありました。この本にも多数載っているような亡霊の出現目撃等を否定する気はサラサラないのですが、個人的には疑問に思っています。

しかしながら、現実として可視化できる建造物等はとても不思議に思います。例えば1600年間錆びた事のない「モスクの鉄柱」はとても神秘的!

一つのテーマが3~4ページにまとめられているので、ちょっとした時間つぶしにはもってこいの一冊です。

 

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「桂太郎」 倉山満 祥伝社

「今の日本に求められる宰相」というフレーズに興味を抱き読み始めました。

ニコポン宰相と表現され、「人たらし術」で人事に威力を発揮し、駆け引きに勝利、政治をコントロールできた方らしい。ニコポンとはニコッと笑ってポンと肩を叩き、物事を良い方向へと運ぶ術を表現している。

維新の高邁な志がなくなり、己の権益に迷走しがちな政治の中にあって、ひたすら日本を考え、変えようと奮闘したが、胃がんのために志半ばでお亡くなりになった。

改革はやり遂げないと結果がでないと言われています。心残りな人生だったことでしょう。

 

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「恵比寿屋喜兵衛手控え」 佐藤雅美 講談社文庫

インターネットで他の本を注文した時にお薦めとして紹介されていたので、購入してみた一冊です。

直木賞受賞作という事なので期待度も高まります。

導入部分のさりげない描写に促され、すんなり江戸へとタイムスリップできます。期待通りの面白さでした。

恵比寿屋という旅籠屋が舞台、そこの主人を中心に物語は展開していきます。

今でいう司法書士事務所も併設している旅籠なので、種々の人間模様が深い観察力で描かれています。

主人公が命を狙われるという複雑なサスペンス性も兼ね備え、先へ先へとページが進みます。

 

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「農山村は消滅しない」 小田切徳美 岩波新書

2013年頃に話題となった「市町村消滅論」「地方消滅」。

詳しい内容まで踏み込まなくても、この言葉の与えるインパクトはかなり強烈だった。「農山村は消滅しない」というこの本のタイトルを見た時は励ましを感じました。

移住・地域おこし協力隊の意義・受け入れる側の心構え等、現実を踏まえた上で論理的に述べられています。

先祖代々根付いてきた高齢者の方たちの住み続けるという強い意思、そして土地に対する誇りが農山村を消滅させない力強い原動力となっている。

中央によるアメとムチをちらつかせた政策として平成の大合併が行われましたが、隅々まで手の届かない地方自治体が増えた事により地方に諦め感が発生する。その諦めが地方を衰退させる遠因となりうる。

もう一度、統合の為に廃校となった学校単位での集落の活用が見直されるべきであると述べられていて、納得でした。

 

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