私の一冊

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

田岡三代

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「春が来た」 向田邦子 文春文庫

最近の私の一番好きな言葉に「これからの数多くの日々を愛する」というのがあります。

しかし、その日々が突然無くなる方もいます。

この向田邦子さんも、不幸にも飛行機事故という災難に遭われ、51歳という若さで亡くなりました。昭和56年のことでした。もう40年も経ってしまったのですね。

それなのに、向田さんの作品は色あせない。なんといっても、書き出しがシンプルで入り易い。

短編小説集の「隣の女」では「ミシンは正直である。」から始まる。一体、ミシンがどうした?…と、一言で本の中へ引き込んでいきます。

大好きな人でした。

 

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私の一冊

鳥山百合子

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「世界を変える美しい本」 草刈大介,大久保美夏(ブルーシープ), 松岡希代子, 高木佳子(板橋区立美術館) ブルーシープ株式会社

2018年に板橋区立美術館で開催された、インドの出版社・タラブックスの展覧会で買い求めた一冊です。

タラブックスはインド・チェンナイにある出版社で、本の紙を作るところからシルクスクリーンでの印刷、製本までを地元の職人さんたちが手で行い、一冊ずつ手作りで本を作っています。今や世界的に有名な出版社ですが、タラブックスは組織として「小さくあり続けること」を貫いています。

小さくあり続けるのはなぜか?

それはまず、小さくあることで組織全体の状況を把握でき、やりたいことをやりたい時に立ち上げられることを挙げています。また、「売れるから・売れればいい」という仕事の仕方ではなく、ひとつの仕事を前にした時に「これをやりたいのか。これはいいことなのか」で意思決定ができるということ。そして、働いている人の環境と生活を守り、顔の見える人間関係の中で仕事をするためだといいます。その姿勢にとても共感します。

反対に、小さくあることのマイナス点は「ビジネスの点で賢く立ち回れない。他の人たちがやっているようなお金の稼ぎ方がよくわからない」とのこと。そのことも共感します。(もっと勉強したいと思います。)

この本を開くと、インドのアーティストが描いた絵が言語や国境を越え、何かを訴えかけてきます。言葉を使わないコミュニケーションや意思の疎通がそこにはあります。それを感じるのは、人間が共通して持っている何かがあるからなのでしょう。その共通する何かの姿をもっと知りたいと思います。

コロナ禍がおさまったらインドへ行って、タラブックスを訪れたい。その思いを胸に、目の前のことをひとつずつ重ねていきたいと思っています。

 

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私の一冊

田岡三代

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「般若心経  心の大そうじ」 名取芳彦 三笠書房

仏教徒でもないのに、「般若心経を唱えるといい」と聞くと、にわかに暗誦してみようかと思い立つ。…が…。やっぱり途中で挫折し…、いつもの繰り返しではありますが、時々、ふっと仏教の教えの言葉に惹かれることがあります。

「正しいこと」だけにこだわらない生き方→「無苦集滅道」の意味

ま、時には「心のそうじ」をしてみるのもいいかな?

 

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私の一冊

浪越美恵

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「面倒だからしよう」 渡辺和子 幻冬舎

本は好きなのですが、ほとんど読み飛ばしです。そんな私が二度読んだのが、渡辺和子さんの「面倒だからしよう」でした。ベストセラー「置かれた場所で咲きなさい」の第二弾だそうです。

渡辺和子さんはキリスト教カトリック修道女で、長い間ノートルダム清心学園の学長や理事長をした人で、昭和の二・二六事件で殺された渡辺錠太郎の娘とありました。

内容で心に残った言葉が「不機嫌な顔をしてダイオキシンをまき散らしてはならない」でした。確かにどんな時でも、笑顔を忘れないことはむずかしいですが、この言葉は強烈でした。

 

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私の一冊

田岡三代

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「在来植物 高知嶺北 C・D・E・F・G」 山中直秋

やりました!

「やると言ったらやる」さすが山中直秋さんです。

前回は外来植物の本2冊を出しましたが、今回は地域の方のご要望もあり、「在来植物」の本、全部で5冊です。一冊1500円。

さっそく、待ちかねていた方々が購入しました。

植物を観る目の優しさ溢れる写真集。ほっと癒されます。

 

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私の一冊

西野内小代

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「大君の通貨   幕末「円ドル」戦争 」 佐藤雅美 文藝春秋

第4回新田次郎文学賞受賞作品です。

幕末期に為替レートの関係で、日本の金が海外に大量流出したという事柄だけはうっすらと記憶にありましたが、詳しい事実は全く知識としてなく、歴史上の出来事として通過してきました。

日本が世界経済に対する無知さゆえに相手国の言いなりとなり、駐日総領事(ハリス)個人の利殖目的のために翻弄された為替レートのからくりが詳しく描かれています。

事実を正しく把握し適切に処理しようと動く人物は色々な思惑により排除され、金流出を食い止める最後の砦を失っていく過程が、歴史経済小説として目の前に展開していきます。

世界経済に無知な国民と侮られたかと思うと、非常に悔しい。

 

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私の一冊

田岡三代

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「いつも私で生きていく」 草笛光子 小学館文庫

「え~っ?この顔で84歳?」先ず、表紙の写真に驚愕。そして、題名の「いつも私で生きていく」が心に響きました。

まえがきに「人生には、楽しいことだけでなく、悲しみも苦しみもあります。でも、辛いからといって、自分の人生を誰かにかわって生きてもらうわけにはいきません。だから、どんなときも”精一杯”の私で生きてきました。」。と、本の題名へこめた思いを書いています。

きっと、筋の通った生き方をしてきたんだろうなぁ~と、読んでみたくなりました。案の定、その瞬間、その瞬間を妥協なく生きてきた方の言葉は、輝いていました。

 

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私の一冊

浪越美恵

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「すべては脳からはじまる」 茂木健一郎 中央公論新社

この方は、テレビでも良くみかけるし、有名な脳科学者である事は、皆さんご存じだと思います。

心も体もすべて脳が命令していると言われますが、脳を理解する事は、つまり人間を理解する事である。

私達は、歓びも哀しみもすべて脳という劇場を舞台に起こる。私たちが体験する世界は、複雑で簡単には見渡すことができないが、究極のところすべては脳に起因するとあります。

これ以上書いても、私の文章力では引用ばかりになりますので、脳に興味ある方は手に取ってみて下さい。

 

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私の一冊

浪越美恵

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「ふたりからひとり  ときをためる暮らし それから」 つばた英子・つばたしゅういち 自然食通信社

この本に出会ったきっかけは、このお二人の生活をドキュメンタリー映画にした「人生フルーツ」を見た事でした。

本を売っていたので早速購入し、この「ふたりからひとり」は二冊目でした。

お二人は80代と90代という高齢ですが、日々を仲良く大事に大事に過ごされ、自然農法で野菜を作り、奥さんの英子さんは、ほとんどのお料理を手作りされています。

英子さんは「料理を作ることで、いつも心穏やかでいられる。私を支えているのは、台所じゃないかと思います。」と書かれています。本の中には、英子さんのお料理のレシピもたくさん入っています。

「ふたりからひとり」の題の通り、ご主人のしゅういちさんが亡くなるのですが、英子さんの言葉。

「誰かの為に何かやれることを探し、人の為にやる以外、私の生きる道はない。とにかく前向きにやっていかないと、自分はやっていけない」とあります。

映画の通り、ほのぼのとした本ですが、いつも前向きで、かわいらしい英子さんに拍手です。

 

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私の一冊

古川佳代子

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「貸出禁止の本をすくえ!」 アラン・グラッツ作 ないとうふみこ訳 ほるぷ出版

E.L.カニグズバーグの『クローディアの秘密』を読まれたことはありますか?

「他人とは違う」自分になりたくて、弟を相棒にしてメトロポリタン美術館に家出する女の子が主人公の読み応えのある作品です。以前、NHKのみんなの歌で流れていた「メトロポリタン美術館」の歌詞はこの作品からインスピレーションを得たとのことです。 この世界の人々に愛され、読み継がれてきた物語が「小学校の図書館にふさわしくない」作品だと貸出禁止になってしまいます。

主人公のエイミー・アンは13回読んでもまだ読み返したいと思うくらい『クローディアの秘密』が大好きな女の子。貸出禁止処置に断固反対で、心の中で猛然と反対意見を述べるのですが、実際に声にすることは難しく、せっかく参加した公聴会では言葉を飲み込んでしまいます。けれども最初は11冊だった貸出禁止本が、その後どんどん増えていってしまう事態に我慢できず、突飛な手段で、貸出禁止の本をすくうことを思いつきます…。

エイミー・アンとその仲間を応援しつつ、司書の1人として、いろいろと思いながら読んだことでした。

 

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