私の一冊

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

石川拓也

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「全世界史」 出口治明 新潮文庫

著者の出口治明さんは、ライフネット生命保険株式会社創業者であり、現在は立命館アジア太平洋大学(APU)学長です。

この本は、その出口さんが書いた「全人類史」とも言うべきもの。壮大すぎて世界史の教科書のように感じる方もいるかもしれませんが、もちろん教科書よりもはるかに面白いです。

その理由は、出口さんの視点にあります。

先ほど「全人類史」と書きましたがまさにその通りで、出口さん曰く、

「日本史」や「中国史」「ヨーロッパ史」などは実は存在しない。現在の人間が想像する以上に、太古から人類は移動を繰り返し影響を与え合っているので、一つの地域や国での歴史はそれだけで存在するわけではなく、本当の意味での歴史は「人類史」という一つなのである。

とのこと。

そのように歴史を見たことはこれまでなかったのですが、なるほど確かにその通りと思います。

例えば奈良時代に建立された東大寺の大仏開眼式典を取り仕切ったのはインド人の仏僧だったとか、モンゴル帝国が野蛮なイメージなのは後世作られたもので、実際には人とモノとお金がグローバルに循環する超インターナショナルな世界だった、とか。

あ、もう一つ。スペインが切り開いた「大航海時代」よりはるか以前に中国には「鄭和(ていわ)の大艦隊」と呼ばれる一大艦隊があり、それに比べるとスペインのものは笑っちゃうくらい小規模なものだった、とか。

明の皇帝は、鄭和の大艦隊を解体することでその経費を万里の長城の建設に充て、鄭和の大艦隊がいなくなったインド洋に、やっとヨーロッパ人の小規模船団が入れるようになった、そのことを現在では「大航海時代」と呼んでいる、とか。

もっと書きたいことはたくさんあるのですが、我慢します笑

世界の全ては目に見えないところでつながっている。なぜ現在の日本がこうなって現在の世界がこうなっているか、そういう大きな理解を掴みたい方に強くお勧めします。

 

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私の一冊

鳥山百合子

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「谷川俊太郎質問箱」 谷川俊太郎 東京糸井重里事務所

詩人の谷川俊太郎さんが寄せられた質問に答えていくこの本は、時々クスッと笑えたり、なるほど〜と思えたり。うん、肩ひじ張らなくてもいいよね、と思えます。

2枚目の写真の質問「大人になるということは、どういうことなんでしょう。谷川さんの「大人」を教えてください」。

その答えは「自分のうちにひそんでいる子どもを怖れずに自覚して、いつでもそこからエネルギーを汲み取れるようになれば大人になれるんじゃないかな。最低限の大人のルールは守らなきゃいけないけど、ときにそのルールから外れることができるのも、大人の証拠」と谷川さん。

なるほど!

これはいいなあ、と思った質問をもうひとつ。

質問:「車、飛行機、そのあとに続く乗りものって、まだないと思うんです。ぼくたちはこれからいったい何に乗ればいいんでしょうか。」

答え:「雲に乗るのもいいし、風に乗るのもいいし、音に乗るのもいいし、気持ちに乗るのもいいんじゃないかなあ。機械じゃない乗りもの、手でさわれない乗りものが未来の乗りものです」

鳥山百合子

 

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私の一冊

西野内小代

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「日本史の新常識」 文藝春秋編 文春新書

 

現在の教科書で明記されている事柄は、私が授業の中で暗記に勤しんだ時代の「日本史」とは定義等の見直しによって若干ズレが生じているらしい…。

例えば、鎌倉幕府の成立は「いいくに作ろう」の1192年ではなく、実際に武士によって全国の統治が始まった1185年を支持する研究者が多いそうです。

遣唐使等によってもたらされたとされる中国文化も、実は貿易商人の活躍によって交流が盛んになったというのが真実で、遣唐使等は20年に一度ほどの国家プロジェクトに過ぎなかったと書かれています。

活字となった歴史と肌で感じる歴史には温度差があることを実感させられる本です。

西野内小代

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私の一冊

藤田純子

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「お菓子な文房具」 平田美咲 汐文社

ポストを開けると、ポッキーやTOPPOのお菓子の箱に切手が貼られ、それが私宛ての手紙であったなら、びっくり!!笑顔になります。絶対に!

お菓子のパッケージってカラフルでハッピーなデザイン。大人でも幸せになれるのです。それを少し工夫して楽しい文房具に変身させるという、うれしいアイディア本です。

キャラメルの箱はスライド式になっているので、中の箱に小さな取っ手をつけて引き出しに。中にメモ用紙を入れるなど、子どもたちの心にどんぴしゃなアイディアが盛りだくさん。

とても楽しい本です。

藤田純子

 

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私の一冊

鳥山百合子

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「シロナガスクジラより大きいものっているの?」 ロバート・E・ウェルズ 評論社

地球上の生き物の中で一番大きいのはシロナガスクジラ、なのだそうです。

その事実を元に「シロナガスクジラが100匹入るビン」を積み上げたり、「エベレストを100個」重ねたりなど、私たちが想像できる(?)「でっかい」ものたちを使って、地球や宇宙がどんなに「でっかい」のか教えてくれます。

土佐町には「お話ボランティア」さんという人たちがいて、毎週水曜日の朝、小学校の各学年の教室に行って本を読む活動を続けています。

私もそのうちの一人なのですが、この絵本を今までに何度か読んだことがあります。高学年の子どもたちは「シロナガスクジラ」や「エベレスト」はもちろん、どうやら宇宙は想像がつかないほど広いらしいということもすでに知っているのですが、「太陽」や「赤い星アンタレス」や「銀河」の大きさを自分たちが知っているものと比べて考えると「わあ〜〜〜〜…」という顔に。想像が想像を超えていく、そんな表情になっていきます。

先日、ブラックホールの姿をとらえた写真が新聞の一面に大きく掲載されていましたが、広い宇宙の中にある地球という惑星に住んでいる私たち人間は、宇宙から見たらとても小さな存在なのでしょう。想像力を働かせ、空を抜け、地球を飛び出し、宇宙から今立っている場所を俯瞰的に見つめてみると、力んでいた肩の力がふわっと抜けるような、そんな気持ちになります。

宇宙は広い。その宇宙も自分が立っている地面とつながっているんだよ、ということを思い出させてくれる一冊です。

鳥山百合子

 

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私の一冊

西野内小代

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「自分は自分 人は人」 和田秀樹 新講社

 

このタイトルを見た時、他人と協調することなく自分独自の世界で生きよう…、というやや後ろ向きの内容かな?と推理しながら購入しました。

しかし、全く逆でした。

争う事なく、慌てる事なく、協調して生活するうえでの注意点が満載です。

自分のペースを守る事によって、どのような突発的な事柄に遭遇しようとも動じないための準備を整えておく事ができる。

余裕を持つためには無理に人と歩調を合わせるのではなく、何事においても自分なりの早めのスタートが賢明である事。

攻撃的な反論等に対しては、十分な知識があれば軽く受け流す事も可能。

無駄な争いは避けられます。

その知識の源はやはり読書によって培われると述べられています。

西野内小代

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私の一冊

石川拓也

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「FACT FULNESS」 ハンス・ロスリング著 日経BP社

これは誰にでもオススメの非常におもしろい本。久しぶりに貪るように読書しました。

著者のハンス・ロスリングはスウェーデンの医師であり公衆衛生学者です。

彼は世界の人々の「事実に対する根拠のない誤解」と戦うことに人生の多くの時間を費やしました。

ロスリング氏曰く、データを丁寧に見ていくことで、世界について事実ではないことが当たり前のように信じられている状況がわかる、とのこと。

そのためにロスリング氏はありとあらゆるところで世界についての質問を人々に投げかけていきます。例えば以下のようなもの。

◯質問 世界の1歳児で、なんらかの予防接種を受けている子供はどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%

◯質問 いくらかでも電気が使える人は、世界にどのくらいいる?
・A 20%
・B 50%
・C 80%

答えはここでは書きませんが、ぜひ本書を開いてほしいと思います。ロスリング氏が投げかけるこういった質問に対する正解率は、回答者の学歴や職業に限らず、チンパンジーが回答するよりも低いのだ、と彼は言います。

つまり、世界について正しい知識を持っている人はとても少ない、ということ。

その傾向と原因、そして正しく世界を見る方法を、丁寧かつシンプルに詳述したのがこの本です。

月並みな言葉になりますが、目からウロコが落ちました。

今回の私のこの紹介で、どれほどこの本の魅力が伝わるか甚だ自信はないのですが、ぜひ読んでみてください、と言える一冊です。

 

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私の一冊

藤田純子

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「どうぞのいす」 香山美子 作, 柿本幸造 絵 ひさかたチャイルド

小さないすを作って野原に置き「どうぞのいす」と書いたうさぎさん。

幸せそうにパンをほおばるリスたちや、手も口のまわりもべとべとにさせてはちみつを食べるきつねさん、など、登場する動物たちの表情の何と愛らしいこと。

そしてみんなのやさしい心がけがまわりまわってほっこり。

大人たちが忙しさにかまけて忘れがちな、他人を思いやる気持ちを呼びさましてくれる気がします。

藤田純子

 

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私の一冊

鳥山百合子

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「いもさいばん」 きむらゆういち文, たじまゆきひこ絵 講談社

約3年前に出版されたこの本は、高知県香美市の小松さんという女性の詩を元に作られました。高知新聞に掲載されたその記事を見て、高知市にある星ヶ丘アートビレッジで開かれていた「いもさいばん」の展覧会へ行って買い求めた本です。

丹精込めて育てたいもを誰かが盗んだと、おじいさんは罠を仕掛けたり見張ったり。ある日、うりぼうがいもをせっせと運んでいるのを発見。

「わしの畑のいもじゃ!」と言うじいさんに

「わしの畑?そんなこと誰が決めたの?」
「この地面も山も川も空も、人間だけのもんじゃねえ。」

「雨降って太陽浴びて育ったはずや。雨や太陽も人間が作ったって言うのけ?」「人間が畑なんか作ってひとりじめするのが間違ってる」と動物たちも負けてはいません。

でも、たぬきが叫びます。

「でも、僕は、このじいさんがすごく頑張ってたのをずっと見てた。畑を耕したり、水をやったり。だからこんなに立派なおいもができたんじゃないか」

さて、どろぼうは人間か、動物か?

うーーーん、とみんな考え込む。

それでお話は終わり。

土佐町小学校でのお話ボランティアでこの本を読んだことがあります。どの学年の子どもたちも、うーーーん、という顔になるのが面白い。

私もその答え、まだわかりません。

鳥山百合子

 

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私の一冊

藤田英輔

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「忍者/忍法画報(少年のための)」 初見良昭 秋田書店

忍法・忍術:目的を果たすために、心理学・物理学・地質学・天文学などを科学的に活用し成果をあげるための武術。

昭和40年頃、スポーツ選手や歌手に憧れるように「忍者」にのぼせていました。TVや漫画の影響でしょうが、棒切れを背中に差してリキんでいました。ある時、漫画雑誌の「手裏剣買えるよ」との広告をみて小遣いをためて注文!届いたのはゴム製のヘラヘラ手裏剣。オーッ、そうきたか!と、とても落胆したことでした。

【問①:手裏剣には真ん中にたいてい穴が開いていますが、何に使うためでしょうか?】

いつ興味が薄れ、いつ無理!と悟ったのか思い出しているところです。

昨夜(平成31年4月1日、5月1日から令和)に届いた情報です。
野球に興味が深まり、背番号を自作し、背につけて棒を振り廻している少年がいる。妹まで巻き込んでいる、らしい。(友人の少年らしい)
半世紀以上前(昭和40年頃)の自分を見ている気がしています。リキんだ顔が浮かびます。独りで楽しめるということは大変にすばらしいことです。大人になってからきっと役立ちます。(何が?とは言いにくいですが)

他にも忍者・忍術関連の本が数冊出てきていますので、今日はこの辺で。(問①の答えもこの次に)

*初見良昭(1931~)
1958年戸隠流忍術34代宗家継承。映画「007は二度死ぬ」の忍術指導など多数。完本はヤフオクで14500円ですと。8800円の表示もあります。カバーなし傷み有りは2500円で売られています。

藤田英輔

 

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