はじめに、、、
自分自身の自己紹介を。
私は今から5年前2014年の春、兵庫県より土佐町に移住しました。
前職はまったく農業と関連はありませんでしたが、新しい分野で仕事をしたかったのと、学生から社会人にかけて海外に居住していた事もあり、海外の方が感じる日本の食の評価や日本を離れたところから見た自国の食文化の素晴らしさを再認識し、帰国後は『日本の食』や『農』という分野に係る仕事がしたいなと考える様になりました。
しかしながら当時は農業といっても、小学校の理科の授業でトマトやさつま芋を栽培したことがあったかなかったかというぐらい農業とは無縁であり、農業を深く知る為に生産地に住んで学ぼうとなったのが移住のきっかけでした。
そこから約1年、全国の生産地を実際訪れながら、様々な県を見て回り、様々なご縁があり土佐町にやってきました。
移住してからは土佐町の農業生産団体でお世話になりながら、栽培の勉強や販売の勉強を3年ほどさせて頂き、現在は主に農産物を東京や大阪等都市圏に販売をする事、農産物を通しての土佐町のPRする仕事を主にしております。
土佐町の農業の強み
土佐町を含むれいほく地域は決して農業の大産地ではありません。
森林率も8割を超え、決して農業に適した場所とは言い難いと思います。
しかし土佐町を含むれいほく地域はぜんまいやわらび等、山を資源として栽培される山菜は西日本でもトップクラスの生産量があり、原木しいたけの様に山だからこそ栽培できるものもあります。
また標高の高さや寒暖差のある気候を生かして暑い夏秋に、高知県産の野菜として出荷できる事も高知県の農業の一端を担っています。
そもそも北海道や関東・関西の平野地を始めとする大生産地のみが農業で生き残り、土佐町の様な中山間地や規模の小さい産地が後継者不足や規模感の問題等、様々な要因で生産力が失われていっている現状に、非常に危機感を感じています。
日本食は四季と北海道から沖縄まで様々な気候で作られる作物の多様性により、バリエーションがあって世界的に見ても豊かな食文化で評価されており、大きい産地のみが残りそのバリエーションが失われていく事は日本の食にとっても失うものは非常に大きいと感じています。
土佐町の様な中山間地がどうやって今後の日本の農業分野でしっかりと立ち位置をつかみ、産地を継続、維持、発展していくという事は経済的にみれば小さい規模の事ですが日本の食文化にとっては大きい問題だと思っております。
私自身、農業に関わってたった6年やそこらでまだまだ知識も経験も不足しているとは思います。
ですがここにはずっと受け継がれてきた農業の文化がありそれをいろんな方から学びながら、受け継ぐこと、新しく取り組むこと、小さい産地には小さい産地としてできることをしていきたいと思い活動しております。
土佐町の農業の価値を伝えたい
めちゃくちゃ固いイントロダクションになってしまいましたが、簡単にいうと、土佐町の農家さん達はこの中山間地の環境でも丁寧に栽培をしており素晴らしいものを作っているからもっと知ってください、価値を知ってもらい食べて下さいという事です。
しっかりとした価値を届けて、しっかりとした価格で商品を買ってもらう事が農業を続けていく上でもっとも大切な事だからです。
たった6年といいましたが、たった6年の間でも多くの農家さんと出会い、色々な形で様々な人と関わらせて頂きました。そんな農家さんの人となりや想いを一人づつ紹介していけたらと思っています。