「聖の青春」 大崎善生 講談社
10年か20年以前に読んだ本ですが、ふと思い出したので紹介したくなりました。
松山ケンイチ主演で映画化もされたのでご存知の方も多いかもしれません。「聖の青春」この本が原作です。
タイトルの「聖」とは村山聖。とんでもなく強かった将棋棋士。羽生義治と並び称され、ただ幼少期からずっと腎臓の病を患い、30才に届かずして亡くなった夭折の天才と言われています。
その村山聖の人生を追ったのがこの本。自分の人生が長くないことを小さな頃から自覚して、おそらくそれが理由で駆け抜けるように生きていったような印象があります。
この本は難しい内容ではないので、小学校高学年以上だったら楽しめると思います。
たまに村山さんの実際の棋譜が出てきます。それがまた芸術的というか、閃きの輝きというか、羽生さんの棋譜でもたまに感じることがありますが、棋譜が「美しい」。
将棋が少しでも解るとさらに深くおもしろくなる本でもあります。