「農山村は消滅しない」 小田切徳美 岩波新書
2013年頃に話題となった「市町村消滅論」「地方消滅」。
詳しい内容まで踏み込まなくても、この言葉の与えるインパクトはかなり強烈だった。「農山村は消滅しない」というこの本のタイトルを見た時は励ましを感じました。
移住・地域おこし協力隊の意義・受け入れる側の心構え等、現実を踏まえた上で論理的に述べられています。
先祖代々根付いてきた高齢者の方たちの住み続けるという強い意思、そして土地に対する誇りが農山村を消滅させない力強い原動力となっている。
中央によるアメとムチをちらつかせた政策として平成の大合併が行われましたが、隅々まで手の届かない地方自治体が増えた事により地方に諦め感が発生する。その諦めが地方を衰退させる遠因となりうる。
もう一度、統合の為に廃校となった学校単位での集落の活用が見直されるべきであると述べられていて、納得でした。