「おによりつよいおれまーい」 サトワヌ島民話 土方久功再話,画 福音館書店
これは、南太平洋のミクロネシア諸島の中にある小さい島、サトワヌ島に伝わるお話です「おれまーい」は、サトワヌ島に住んでいる男の子。おれまーいは、「生まれるとすぐにはいはいし、4日経つと歩き、8日経つと椰子の葉で編んだ戸を破り散らした」というほどの強い男の子です。
あまりにも強すぎるおれまーいに恐れをなした島の大人たちは、おれまーいを森に連れて行きおれまーいの上に木を切り倒そうとしたり、海に沈めようとしたりしますが、その度ににこやかに帰ってくるおれまーい。ついに、「やにゅう」という鬼が住んでいる「ぴーくしま」に置いてきてしまおうということに。
さてさておれまーいはどうするか?
それはぜひこの絵本を読んでもらえたらと思います。
この本を開くことで、日本とはまた一味もふた味も違うだろう南の島の暮らしの一片を見せてもらっていた気がします。子どもの頃、本に出てくる「ぱんのみ」を一度でいいから食べてみたいと思っていましたが、今でもその気持ちを持ち続けています。
鳥山百合子