くらがる
【名詞】 群がる
例文:何ぞあっちゅうろうか えらい 人がくらがっちゅうが
意味:何かあったんだろうか たくさん 人が群がっている
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皆様。いつもとさちょうものがたりをご覧になっていただいてありがとうございます。
とさちょうものがたりは2024年の業務も無事完了し、2024年12月28日(土)より冬休みに入ります。
本年も土佐町内外問わず、たくさんの方々に大変お世話になりました。
とさちょうものがたりをいつも訪問いただいている皆様、記事を書いてくれている住民の方々。
様々な関わりを持っていただいているたくさんの方々のおかげで、とさちょうものがたりは今年もこうして温かな感情と共にに締め括ることができます。
今年は特に、とさちょうものがたりZINEの12号が「日本地域コンテンツ大賞」という名誉ある賞の「内閣府地方創生推進事務局⾧賞/自治体部門」の最優秀賞をいただくことができました。
これまで住民の方々と積み重ねてきたものごとが、ひとつの実りを迎えた瞬間でもありました。改めてお礼申し上げます。
再開は2025年1月6日(月)になります。皆様、良いお年をお迎えください。
とさちょうものがたり編集部
連載「ふるさと教育」では、土佐町小学校で行われている郷土を知るための授業の様子を取り上げていきます。
2024年11月29日、土佐町小学校で「出前授業」がありました。
JA(*)高知県れいほく花き部会の農家さん、JA高知県土長営農経済センターれいほく営農販売課と高知県嶺北農業改良普及所の方たちが、小学校3年生の子どもたちにフラワーアレンジメントの作り方を教えてくれました。
現在、「JA高知県れいほく花き部会」は土佐町と本山町の花き農家 5軒で構成されています。
この日は土佐町から澤田みどりさんと上田裕介さん、本山町は畠山祐樹さんとかおりさんが来てくれました。
JA高知県れいほく花き部会の皆さんが実際に育てている花を持ち寄り、用意してくれました。
トルコギキョウ、マリーゴールド、ストック。そして、“世界でここにしかない、嶺北にしかない花”「ノーブル」から生まれた品種のノーブルアイカ。それから、ユーカリもありました。
黒板の前に並べられた花たちはみずみずしく、しなやか。教室は新鮮な香りで満ちていました。
まずは畠山さんのクイズからスタートです。
◯「トルコギキョウ」の「トルコ」の由来は?
うーーん???
顔を見合わせる子どもたち。
答えは、「トルコギキョウのつぼみがトルコ人のターバンによく似ているから」
お〜〜!確かに!なるほど!
◯昨年1年間で、嶺北の花農家さんが出荷した本数は?
100本?一万本?
答えは、33万本。
子どもたちから「えーー!!すごい!」と歓声が上がっていました。
次は実際にアレンジメントを。
土佐町の花き農家、澤田みどりさんが教えてくれました。
4種類の花を手にし、鼻を近づけてくんくん。長い茎はハサミで切りながら、思い思いに吸水スポンジにさしていきます。
「葉っぱ、食べられそう」
「お菓子みたいな甘い匂いがする」
友達と話しながら、自由に。切った茎ももったいないから、と吸水スポンジにさしている子も。
「お母さんにあげたい」
「お家に飾りたい」
とても楽しそうな顔、そして優しいまなざしで花かごを見つめる子どもたちでした。
「吸水スポンジが乾いてきたら、あさってくらいに、やかんか計量カップに水を入れて、花や茎にかからないようにお水をあげてね」
と、みどりさん。「お湯じゃないで、水やで!」と念押ししていました。
「庭で花を育てている家庭や、家に花を飾るお家が少なくなっていて、子どもたちが生の花に触れる機会がなかなかないのよね。こういった機会を通して、“花っていいな。お家に花があるっていいなあ”と感じてもらえたら」
みどりさんはそう話してくれました。
嶺北農業改良普及所の山田さんは「花を買う人が減っているので、買って飾ってほしい」とも。「花っていいな」という気持ちが、花を買おうという行動になり、それは花を育てる花農家さんを守ることにもつながります。
両手で抱えるように、そっと花カゴを抱える子どもたち。
持ち帰るため、友達同士で大切に袋に入れている姿が印象的でした。
この地で花を育てる人たちがいるからこそ、この土地の花が咲き、花を手にすることができます。
れいほくの花の手ざわりと香りを記憶の片隅に留め、大きくなっていってほしいなと願っています。
*JA …農業共同組合
こちら、とさちょうものがたり編集部の玄関。
今日編集部に来たところ、「ん?何かぶら下がってるな?」と近づいてみると、鹿の角だった。
茶色い角4本が、紐で3回巻かれた後、丁寧に縛ってある。手で持ってみると、カラカラカラと角同士が当たる音がした。片手で持っても紐から抜け落ちたりしない。固く縛ってあるように見えて、枝分かれしている角の先が動き、玄関ノブに引っかけられる。縛った紐の中での角の可動域が絶妙なのである。
また、ほどきやすいような結び目になっており、引っ張ると紐は絡まることなくスルスルとほどける。
角と結び目を前にして、山で暮らす人の知恵をしみじみと感じ入る。
持ってきてくれたのはどなたでしょうか?
あの人か?この人か?幾人かの方のお顔が浮かびましたが、未だ分からず。
わざわざ持ってきてくれた方、ありがとうございます。大切に使わせていただきます。この角もゆくゆく鹿の角のお守りとなって、誰かのことを守ってくれるでしょう。
つい先日も大川村の方から「よかったら使ってください」と鹿の角をいただきました。ありがたいことです。
応援してくれる方の存在を感じるたび、編集部は元気になります。
2年ほど前、大豊町の農家「こころばたけ」さんから、「こころばたけポロシャツを作りたい」というご注文をいただきました。
中平拓海さん・紗也加さんご夫妻が営む「こころばたけ」さんは、大豊町の標高600メートルの場所で有機農業に取り組んでおり、人参やトマト、ニンニクなど旬を大切にした野菜を作っています。
2年前に制作したポロシャツは、紗也加さんからの極秘の依頼で「拓海さんの誕生日プレゼント」として制作。今回は「寒い季節に着るジャケットを作りたい」というご依頼でした。
どの色にしようか、どの種類のジャケットにしようか、お二人が迷いに迷って決めたのは、ジャケットとパーカーでした。
早速制作に入ります!
土佐町の就労継続支援B型事業所どんぐりの石川寿光さんと川井希保さんが、丁寧にシルクスクリーン印刷で制作しました。
できたのがこちら!ジャケットは黒インク、パーカーは白インクで印刷しました。
数日後、完成したジャケットとパーカーを取りに来たくれた「こころばたけ」のお二人。すぐに着て、「めっちゃいい〜!」と喜んでくれました。
後日、どんぐりの石川さんが「大豊町のイベントで、こころばたけさんに会いましたよ!ジャケットとパーカー着ちょった!」と話してくれました。また、こころばたけのお二人も「イベントで石川さんにお会いできました!うれしかったです〜!」と。
シルクスクリーン印刷のお仕事は、こういったご縁も生みだしています。それが大きなやりがいの一つです。
こころばたけさん、ありがとうございました!