「灯をともす言葉」 花森安治 河出書房新社
「暮しの手帖」初代編集長の花森安治さんの言葉を集めた「灯をともす言葉」。
本の冒頭にはこんな言葉が書かれています。
「この中のどれか一つ二つは すぐ今日 あなたの暮しに役立ち
せめてどれかもう一つ二つは すぐには役に立たないように見えても
やがて こころの底ふかく沈んで いつか あなたの暮し方を変えてしまう」
本を読むときは、まだ見ぬ新しい世界と、今の自分自身の居場所を探しながら、言葉を追いかけているような気がします。
はっとさせられる言葉、じんわりとしみこんでくるような言葉、書き留めておきたい言葉。
今まで出会った言葉たちが「こころの底ふかく沈んで」、今の自分のこころあり方をつくっているんだろうなと思います。
鳥山百合子