「エムエス 継続捜査ゼミ2」 今野敏 講談社
図書館でも人気があって、この作者の本が入ると予約待ちになることが結構ある。以前にもこの作者の感想を書いた事がある気がするけれど…。
警察を定年となり、友人の女子大学長に誘われて、準教授として教鞭をとっている小早川。
彼のもつゼミ「継続捜査ゼミ」には5人の女子大生。「冤罪」をテーマと決めた。そんな折も折、大学構内で傷害事件がおこり、傷害容疑で小早川が警察に任意同行された。身に覚えがないのに執拗に問い詰められ犯人扱いされる。その精神的苦痛は大きい。警察時代の自分をふりかえってみると、犯人逮捕に必死になっていた自分がいる。自由に動き回れない小早川にかわってゼミ生は、回りの人の協力を得ながら真相を追究し、容疑を晴らしていく。
女子学生が選んだ冤罪事件も考えさせられる内容だった。
娯楽小説には最適だと思っているけれど、寝る間を惜しんで読んでしまうからそうじゃないかも。
川村房子