「だいじなくつ」 にしむらあつこ 福音館書店
この本の作者、にしむらあつこさんは、昨年土佐町に来てくれた西村繁男さんといまきみちさんのお子さんです。
あつこさんの「ゆうびんやさんのホネホネさんシリーズ」を子どもたちとよく読んでいたので、そのことを知った時はとても驚きました。
このお話は「ももちゃん」がお母さんに買ったもらったお気に入りの靴がなくなってしまって、あちこち探したけどなかなか見つからない。ももちゃんの靴を間違えて履いてしまっていた子も自分の靴を探していて…、最後はちゃんとお互いの元へと戻ります。
誰でも経験するような身近な出来事が一冊の絵本になっていて、ひとつひとつを大事に受けとめているあつこさんのまなざしを感じます。
最後「みつかってよかった、わたしのだいじなくつ!」の言葉に、「うん、うん、ほんとうによかったね!」って思わず言いそうになります。
それにしても、こどもの靴は色も形もサイズもさまざま。この前家に遊びに来てくれた子たちの靴が玄関に散乱、そして何人もが一斉に外に出ようと大混雑。そんな中でも「これ私の靴!」ってすぐに見つけられるのは、こどもの素晴らしい才能!と思うのです。
鳥山百合子