笹のいえの畑に、堆肥置き場がある。
日々の排泄物や生ゴミ、刈った草や畑の残渣などを積んでいる。
年に一、二度天地返しをして、分解を促す。発酵しやすくするために、生活で出た米糠や大鋸屑を投入することもある。内部の風通しを良くして微生物を活性させようと、去年から節を抜き、側面に穴を開けた竹を堆肥の間に置いてる。
これだけの手間で、ほとんどのものが土に還ってくれる。
ふるいに掛けると、落花生の殻や栗の皮などの固い物が残る。発芽してる種もある。それらを観察して、「そういえば、こんなもの食べたんだっけ」と思い出すのも楽しい。
ここは微生物や虫たちの住処として居心地が良いらしい。トタンの屋根を取ると、いろんな種類の生き物を見ることができる。モグラの穴もある。長男にカブトムシの幼虫がいるよと教えると、飛んでやって来た。容器に移して飼うらしい。
堆肥は培土として利用することもある。トイレで使ったくん炭は分解されず、そのままでは水保ちが悪いので、畑の土と混ぜる。畑に撒くこともある。自然界で土壌ができるのは長い年月が必要だが、こうすると必要な場所に土を増やせるので嬉しい。
完全に分解された堆肥は、土の良い匂いがする。