「消えた21億円を追え」 NHKスペシャル取材班 朝日新聞出版
日本の高度成長期、「コンピューター付きブルドーザー」・「今太閤」等、数々のキャッチコピーを冠した経済発展の中心人物「田中角栄さん」。カリスマの代名詞のような総理大臣でした。
そして彼の政治人生終盤での落とし穴「ロッキード事件」は新聞・テレビで連日報道された大疑獄事件でした。詳しい経緯も不明なまま幕を閉じたように記憶しています。
ロッキード社から戦後最大のフィクサーに渡ったとされる21億円の謎が解明されていない為に、焦点の定まらない結果となったままなのです。
この本はNHKスペシャル「未解決事件」シリーズの為に40年ぶりに再取材した内容を活字にしたものです。経済をコントロールする政界、更にその裏で暗躍する黒幕達への直接取材等で明らかになった新事実が展開していきます。
人間の欲望が世界を駆け巡り、政治をも操作する怖さ・国家の深き闇が行間からにじみ出てきます。
西野内小代