「聖書がわかれば世界が見える」 池上彰 SBクリエイティブ
「目からうろこ…」という表現は聖書に出てくるエピソードに由来している。
アメリカの巨大企業が利潤を投入して、益々規模を拡大し、莫大な収益をあげるのに躍起になっている根底には、「勤勉であれ、時を無駄にしない」などという神の教えに忠実であるという精神が宿っているため。
ブッシュ大統領(息子)の「十字軍~」という失言により長き戦争(9.11以降 約20年間)に突入してしまったのは、十字軍の何たるかについての知識不足が引き起こした悲劇という事実。ロシアのキリク教皇がウクライナ侵攻を祝福(肯定)した経緯。選挙において巨大宗派の支持を得られなければ、当選は危うい、そのための対策が必須であるらしい。
宗教と一口では片づけられないキリスト教の勢力を、アメリカ大統領選挙に関する解説で実感。
このように一国の文化・政治に深い影響力を持っているのがキリスト教である。世界的ベストセラー「聖書」を読んで、世界共通の常識を身に着けようと「あとがき」に書かれている。
いつもながら理解しやすく説得力のある池上さんです。