『「ありえない」をブームにする つながりの仕事術』 佐谷恭 著 有限会社ソーシャルキャピタル
どのレールを選ぼうか、と進路に悩んでいる若者にもぜひ読んでほしい一冊。「選びたいレールがないんだったら自分でレールを敷いてしまえ」というような著者の生き方は目からウロコが落ちるかもしれない。
著者の佐谷恭は、世界初のパクチー料理専門店「パクチーハウス東京」を作り、現在の日本のパクチーブームを巻き起こした張本人です。
「パクチーハウス東京」…この店名にピンと来た方は…そうです、土佐町の集落・黒丸で2017年夏に開催された「1日だけのパクチーフェス in 黒丸」をとさちょうものがたりと共同開催して、黒丸をパクチーまみれにしてくれたあのパクチーハウスです。
その佐谷さん、2018年3月に予約が殺到する人気店の状態のまま、パクチーハウス東京を閉店しました。その後に出した本書によると、パクチー料理専門店を開くと言った時も「狂っている」と言われ、人気店のまま閉じると決めた時も「狂っている」と言われたそうです。ウケる…笑
でもこれはもう仕方ない。佐谷恭という人の中で確固とある「仕事をする目的」が、一般社会から見るとおそらく理解不能なんだろうから。ただ自身の感覚に忠実で純粋なだけなんですけどね。
自身の感覚を貫いて、いわゆる「世間」を見事に押し切っちゃってる人はぼくの友人に何人かいますが、佐谷恭もそのうちの一人です。
その佐谷恭がパクチーハウス東京閉店後に書いた「仕事論」。評論家の机上の話ではなく、実際に行動し、今も行動し続ける人の言葉には体を張った説得力が備わっているものだと改めて感じます。
こちらは「1日だけのパクチーフェス in 黒丸」の模様です。