2023年7月

くだらな土佐弁辞典

ごとごと

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ごとごと

【副詞】 ゆっくり

 

例:うさぎも寝ゆうき、ごとごと行くぜよ

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私の一冊

山門由佳

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『「閑」のある生き方 』 中野孝次 新潮社

夫が40歳の誕生日を迎え、同学年である私も今年度40歳になります。

よんじゅっさい。それは子供のころから考えるとえらいおばさん年齢のように思えていたけれど、いざその年を迎えようとする己の心持ちはいたってまだ20代、いやいや下手すれば学生時代のまま時が止まってる部分もあったりします。汗。

きっと、私よりもはるかに先輩の方々であっても実年齢よりも大幅にマイナス年齢の心持ちであろうと推測しております。しかしながら目の前にぶら下がった数字は介護保険料の支払いがはじまり、否が応でも[介護]や[老後]という文字に現実を突きつけられる機会であり…。汗、汗。

人生100年時代と叫ばれてはいますが、元気に自立して過ごせるのはもっと短いかもしれず、40歳はまちがいなく折り返し地点であり、時刻でいえば正午。午後へと向かう切り替え時期なのでしょう。

午前中のすっきりした頭と体でこなすいくつもの家事や仕事でめまぐるしく忙しいのが40歳までの自分の人生の時間としたら、午後の時間って案外いいかもしれません。

大好きな15時のお茶の時間があって、黄昏時のマジックアワーの美しさ、寛ぎのディナー&バスタイム。午後の時間にはたっぷりご褒美が用意されているように思います。

「閑」のある生き方… −40代から老年の準備をせよ、 あらゆる物を減らし生活を単純化すること、自然の声に耳を澄まし、 自分の心と向き合う時間、 心身永閑の生き方。老年は社会での勤め、もろもろの俗縁のつながり、社会人としての拘束、時間の束縛から解放されて子どものように自由なる一個人に帰る時。 一日一日、生きている今をよろこび、楽しむ。

それを実践するにあたっての具体的なすすめを、まさに40代からの私達に指南してくれております。

 

 

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くだらな土佐弁辞典

ひいとい

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ひいとい

【名詞】一日

 

例:ひいといじゅう、仕事してしんどかったねえ

 

土佐町の川村房子さんが教えてくれた土佐弁です。

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私の一冊

古川佳代子

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「ライラックどおりのおひるごはん~みんなでたべたい せかいのレシピ~」 フェリシタ・サラ作, 石津ちひろ訳 BL出版

食べることは好きですか?くいしんぼの私は、もちろんイエス!寒い朝でもチョコレートケーキがあると思えば機嫌よく起きられるし、猛暑のなかの買い物も、帰りにかき氷を食べよう、と思えば元気に出かけられます。

ライラックどおり10番地のアパートに住む人たちも、みんな食べることが大好き。近くまで行くと、とてもいいにおいが漂ってきます。いったい何をつくっているのか、ちょっと覗いてみましょう。

スペインからきたピラールは、トマトの冷静スープ“サルモレホ”を作っています。おむかいのマリアは、アボカドをつぶして “ワカモレ”をつくっています。ムッシュー・シンは “ココナッツ・ダール”を、マチルダは “ストロベリー・クランブル”を、日本からやってきたイシダさんは、とりモモ肉にみりん、しょうゆ、卵、だし、ご飯を用意して…。アパートのみんなのお得意料理ができあがったら、庭に持ち寄って楽しいランチタイムのはじまりです!

手作りのおいしい料理を一緒に食べれば、仲良くなれること間違いなし!心もお腹も(?)満たされる「おいしい絵本」をお楽しみください。

 

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とさちょう植物手帖

ネジバナ(捩花)

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今年も旧土佐町森中学校の跡地にネジバナが沢山咲きました。

10~40㎝の花茎を伸ばし、明るいピンク色の花が下から順にらせん階段を上るように次々と咲いていきます。

 

何ともユニーク。

不思議な造形です。

道端や公園の芝生に雑じって生えるものはほぼ雑草として扱われます。

 

森中跡のネジバナも、6月に行われた町内一斉清掃の際にグランドカバーのシバやシロツメクサと共に草刈りの対象でしたが、さすがに全部を刈り払うには至らず、広場のあちらこちらで背を伸ばし、群れたり単独だったり、咲いたり枯れたり、好きにしています。

ネジバナの花の巻き付き方は一定ではありません。捩じれないものや途中から捩じれ方が変わるものもあります。

 

 

花の色は通常ピンクですが、淡い色合いのものや白花に近いものもあります。稀にシロバナネジバナと呼ばれる花色が純白の品種もあるようです。

ラン科の植物は希少で珍しいものが多いのですが、ネジバナは唯一身近で見ることの出来る野生ランの一種です。原種のランとして山野草愛好家の間では人気が高いようですが、人為的な栽培が難しいと言われます。それは、ネジバナの種子が菌根菌(※きんこんきん)の助けがないと発芽しないことに起因するようです。

家で花を咲かせたいなら、菌根菌のある土と一緒に株を掘って鉢植えにしておくのがいいのかも知れません。

 

ネジバナの花の最盛期はそろそろ過ぎつつあるようで、果実になった株がぽつぽつと見え始めました。

 

旧森中グラウンド跡に今一番広がっているのはクローバーです。

ここには「幸運をもたらす四葉のクローバー」のある確率が高いと教えてくれた人がいます。探してみると確かにあります。

おもしろいですよ。ぜひ探してみてください。

 

※菌根菌(きんこんきん):植物の根に共生して生育する微生物の総称。土壌中の養分を吸収して植物に供給し、その一方で植物が光合成によって生成した物質を受け取ることで生育している。

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私の一冊

山門由佳

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「とさちょうものがたり」 とさちょうものがたり編集部  土佐町役場発行

 土佐町に引っ越して3年が経ちました。私達家族はちょうどコロナが始まったころに引っ越し、最初からまわりの皆様はマスク姿でした。なかなか素顔を知る機会もないまま、マスクありきの顔認識をしてしまっているがゆえに、マスクなしでは誰かわからない、3年経ってまたはじめましてという人生史上初の状況に陥っております。

でも、やはり素顔はいいですね。 リアル感があります。 ほんとうの意味で知り合っている感じがします。

土佐町へ引っ越す大きなきっかけは、こちらの「とさちょうものがたり」でした。移住するにあたって取り寄せた高知県のあらゆる市町村のパンフレットの中でも群を抜いて、ときめきました。

紙の質感から冊子のサイズの大きさはじめ、綴られている言葉と写真の美しさ、土佐町に暮らす人々がとても素敵に映りました。

4月の終わりに引っ越して初めて田んぼをみたとき、植えられたばかりの苗はひよっこの赤ちゃんでした。整列する姿は可愛らしく、まだ幼いわが子と重ねていた自分を今でも思い出します。

今年、田植えからひと月後位の苗の姿とわが子が重なりました。まだまだ小さいけれど、根を張って一生懸命生きているそんな感じです。これから何年もかけてたわわに実る立派な稲穂を目指して、今日も土佐町の皆様に見守られ助けられて大きくなっています。

◎ありがとうございます◎

 

 

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メディアとお手紙

高知新聞 閑人調 3

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とさちょうものがたり編集部の鳥山が、2023年春より、高知新聞の「閑人調」というコラムに寄稿させていただくことになりました。
このコラムには数人の執筆者がおり、月曜日から土曜日まで毎日掲載。月初めにその月の執筆者の氏名が掲載され、コラム自体には執筆者のペンネームが文章の最後に記されます。

鳥山のペンネームは「風」。月に2回ほど掲載される予定です。

 

日常

5月。田んぼに水が入り、水面はまるで鏡のように空の雲を映す。苗床では稲の赤ちゃんが緑の絨毯のように生えそろい、田植えの日を待っている。

ある日の夕方、田んぼのそばでカメラを構えていた。「何を撮りゆうが?」背後の声に振り向くと、近所の人だった。「田んぼに映った夕焼け雲が奇麗やと思って」と答えると、 その人は笑って言った。「私には毎年、いや毎日見慣れた風景やけど」

撮影していたのは自宅から徒歩1分。私にとっても見慣れているはずの場所だった。でも、その日常の風景をはっとするほど美しいと思うことがある。この日もそうだった。

ある時は道端に咲く小さな花だったり、山並みの上に浮かぶ黄金色の月だったり。雨が降ったあとの川の蒼さやウグイスの声も然り。一見何げない、身近な存在にあらためて気付く時、今まで一体何を見ていたのかと愕然とする。

私たちが生きる世界は美しさを併せ持つ。その美しさは身近なところにもちりばめられ、見ようとしないと見えないものがある。逆に言えば、見ようとしたら見えるということだ。

何げない日常が今日という日を支えてくれている。日常が 特別。高知に来て、尚更そう感じている。

(風)

 

2023年5月11日、高知新聞に掲載された「閑人調」です。

仕事や子どものこと、家のこと…。次から次へやること満載、一つ終えると新たなもう一つがやってくる。常にやるべきことを考えて、それをこなすことで精一杯。夜ごはんの後はバタンキュー、畳の上でいつの間にか寝ていたなんてしょっちゅうです。そのたびに、今日もやってしまったと自己嫌悪。
そんな日々の中でも、時々目が覚めるような美しさやうれしさに出会うことがあります。ちょっとした余白を与えてもらったような、自分の呼吸を思い出すような感覚を得ます。
「日常が特別」。つい忘れがちなこのことを、この地の自然やこの地の人が思い出させてくれます。

 

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私の一冊

西野内小代

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「徳川家康 弱者の戦略」 磯田道史 文藝春秋

日本の歴史を知りたくて、日本史関係の本を読んではみるが、なかなか全体像がつかめない。この本は「生きるみんなのための歴史」であることを意図して書かれた歴史書です。かみ砕き、専門家が切り捨てがちな二次的な記録も紹介し、人生の参考書として「徳川家康」を扱っている。

高い権威と文化力はあるが、武威を示さなかった「今川氏真」、天才的な指導者「織田信長、豊臣秀吉」、どのタイプも日本を治める事はできなかった。
弱者であった「徳川家康」だからこそ、見極め、寛容、といった特質を活かし、領主の責任を重要視し、世の中を統治することが可能であった。
驚異的な指導力をもつ織田信長・豊臣秀吉に関しては、天才の采配に振り回される周囲の武将達の「織田疲れ」「秀吉疲れ」が、信長や秀吉に対しての反感の一因となったのではないだろうかと記述されている。

現代の政界や民間レベルでも同様の事が言えるのではないかと解釈した。

 

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くだらな土佐弁辞典

せわしい

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せわしい

【形容詞】忙しい

 

例:母ちゃんはいつもせわしい

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山の手しごと

スモモとり

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6月下旬、近所の方が「スモモとりにきや〜」と声をかけてくれました。大きなカゴを持って、収穫へ。

遠くから見ても、紅いスモモがたくさん実っているのがわかるほど。

 

枝がたわむほどのスモモたち。深い紅色、まだ黄色がかっているものもたくさん!手にしたそばからたまらず、ガブリ!甘いむんとした香り、甘酸っぱい果汁がポタポタ、なんともみずみずしい。

「カラスに食われちまうから、全部とりや」

そう言ってくれていたので、夢中になってとりました。枝から落ち、斜面を転がるスモモをいくつも追いかけました。

 

 

カゴいっぱい、たくさん採れました!黄色いものは追熟、置いておくと1~2日後には紅くなります。

近所の人によると、このスモモは5年ほど前に植えたそう。

「昔は甘いものがほとんどなかったき、スモモはこの季節の楽しみ、おやつやった」と話してくれました。

収穫したスモモは友人にもおすそ分け。残りはジャムにしたいと思います。

 

 

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