渡貫洋介

笹のいえ

雨上がりに願う。

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台風3号の去った午後遅く。

切ってきた竹に、作っておいた飾りや願い事を吊るした。

七夕まであと数日。足早に通り過ぎていく雲を見ながら、
「今年は天の川が見えるかしら」「そうしたら願い事が叶うかな」なんてぼんやり考える。

雨の匂いが残るしっとりした空気を吸い込んで、夏のはじまりを感じた一日。

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笹のいえ

ネムノキ咲くころ

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田んぼの草取りをしているとき、道向こうにあるネムノキにふと目をやると、小さな蕾が膨らんでいた。

以前知人が「このへんはネムノキの花が咲いている間が大豆を蒔く時期」と教えてくれたのを思い出して、
去年収穫した大豆をトレイに播種しました。

僕らの暮らしにとって、大豆は米と同じくらい大切な作物。

今年も無事収穫できるといいなあ。

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笹のいえ

染まる季節

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「とーちゃん、みて!」

家に帰って来るなり長男が差し出した手は、深い紫色に染まってた。
知人宅にある桑の実がどれだけ美味しかったか、語る口の周りも染まってる。

その姿、なかなかカッコイイぞ。

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