私の一冊

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

鳥山百合子

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「たたたん たたたん」 西村繁男 絵, 内田麟太郎 文 童心社

先日、絵本作家の西村繁男さんが、新しい本ができたからと送ってくださいました。「みつば保育園のみなさんへ」とサインが入った絵本です!先日、保育園の先生に渡しましたが、とても喜んでくれていました。

昨年、土佐町に来てくださった西村さん。みつば保育園にも足を運んでくださり、子どもたちに絵本を読んだり、音楽付きのスライドを見せてくださいました。繁男さんも奥さまのいまきみちさんも、子どもたちが目を輝かせて絵本の世界に入っていることをとても感激してくださっていました。

この本は、西村さんが20年前に出版した絵本「がたごとがたごと」の続編です。

「がたごとがたごと」は20年たっても色褪せず、子どもたちは大好きです。みつば保育園にも絵本「がたごとがたごと」があり、その佇まいから今まで本当にたくさんの子どもたちが読んだことがわかります。あちこちテープで継ぎ接ぎされ、それでもまた破れて、またテープを貼って…。その繰り返し。この本がとても愛されている証拠です。

きっとこの「たたたん たたたん」も同じようになっていくのでしょう。

西村さん、本当にありがとうございました。またいつでも土佐町にいらしてくださいね!

鳥山百合子

 

西村繁男さんが土佐町にやってきた!

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私の一冊

川村房子

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「ひぐらし先生 俳句教えてください」 NHK出版 堀本裕樹

テレビ番組の「プレバト」の俳句コーナーが楽しくて、手に取ってみました。

師匠であるひぐらし先生と弟子で料理上手なもずく君との、ほんわりとしたやりとりが楽しい俳句入門書です。

「ひぐらしメモ」

・切字…一句の途中で、または末尾で強く言い切る言葉。「や」「かな」「けり」等も随所に載っています。

百首以上の俳句も載って、俳句に興味あるかたには是非おすすめです。

もずく君の旬のものを使った料理もいいですよ。

川村房子

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私の一冊

鳥山百合子

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「エルマーとりゅう」 ルース・スタイルス・ガネット 著, ルース・クリスマン・ガネット絵 福音館書店

以前紹介した「エルマーのぼうけん」の続編です。

動物島からりゅうを助け出したエルマーは、家に帰る途中に嵐にあい、カナリア島にたどり着きます。その島にはりゅうの大好物「スカンクキャベツ」と「ダチョウシダ」が生えているそうなのですが、「スカンクキャベツ」という文字面が面白く、そして「スカンクキャベツって何だか美味しそうだな」と子ども心に思っていました。

カナリア島は名前の通りカナリアが住んでいる島なのですが、カナリアの王様が代々知りたがっていることがあり(歴代の王様たちは皆「知りたがり病」で亡くなりました)、それが何なのかを知りたいと思っているカナリアたちみんなも「知りたがり病」にかかっているとのこと。

王様は何を知りたがっているのか?

王様はエルマーにその秘密を打ち明けます。

物語の後半にその秘密が明らかになりますが、白黒のイラストと手書き文字で書かれているそのページはとても魅力的です。白黒で印刷されているのに、まるでそこに色があるかのように見えてきます。

まさにお話の力。エルマーの世界はとてもゆたかです。

鳥山百合子

 

鳥山百合子

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私の一冊

西野内小代

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「テンプル騎士団」 佐藤賢一 集英社新書

映画などでもとても印象深い「テンプル騎士団」とは何ぞや?(世界史で少し習った記憶はあるけれど)

少人数で任されていた警備の依頼から始まった組織が、みるみる組織だった軍事力と豊富な資金により強大化していき、銀行のような財務管理まで任されるようになりフランス王家や教会をも掌握して行く過程が詳しく記されています。

巨大化し過ぎたが故に弾圧され、悲惨な末路を遂げ、世界史から葬り去られたけれども、テンプル騎士団の卓越した航海術によりヴァスコ・ダ・ガマやコロンブスの偉業が達成された事はあまり知られていないようです。

西野内小代

 

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私の一冊

田岡三代

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 「やっぱり高血圧はほっとくのが一番」 松本光正 講談社

「クスリ」は下から読むと「リスク」。血圧を下げるために自分のすべき点。

①体重を落とす
②睡眠不足を解消する
③塩の摂り過ぎに注意する
④ストレスをストレスと感じないようにする(何があっても笑い飛ばしましょう)

こんなことを書いてました。
…わかってるんだけど…。

田岡三代

 

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私の一冊

鳥山百合子

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「心ふるえる土佐の味」 小島喜和 高知新聞社

高知県出身の小島さんが“K+”というフリーペーパーに連載した高知県の料理の数々、お母さんの味が詰まった一冊です。

小島さんは高知県の海沿い町で育ったとのことですが、山沿いのこちら土佐町の食卓にのぼる料理や食材も色々登場します。海沿いも山沿いも、「高知」という土台でつながっていることを感じます。

きし豆茶、東山、リュウキュウと茄子の酢の物、四方竹と油揚げの煮物…。

中でも驚いたのは「冬苺の三角寿司」。ちょうど11月頃から日陰に実る赤い冬苺。子どもたちはこの苺が大好きで、手のひらにいくつか集めてから一気にパクッと食べる、甘酸っぱい冬苺。その葉っぱを使ったお寿司があるなんて知りませんでした。冬苺の葉で寿司飯を包むそうですが、こうすることで葉の表面にあるチクチクとした小さな棘が、すし飯が崩れぬよう守ってくれているのではとのこと。なるほど!どんな味がするのかな?今度冬苺を見つけたら葉っぱにも注目してみようと思います(表紙の写真が「冬苺の三角寿司」です)。

それからもう一つ「新生姜の天ぷら」!夏の新生姜をスライスして粉とあえて揚げるだけ。なんて美味しそうなんでしょう!来年の夏、試してみようと思います。

その土地ならではの食材や調理方法を知ることは、ちょっと新しい自分になるようでとてもうれしい。

高知の食材のゆたかさに出会うたび、高知県に来て良かったと感じています。

鳥山百合子

 

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私の一冊

西野内小代

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「入門 万葉集」 上野誠 筑摩書房

大学受験までは文法と作者を覚える事が万葉集におけるお勉強の主だったように思います。

この「入門万葉集」では、現代のSNSでの発信方法を古代人は歌で発信していた、そして「万葉集」はその歌を収録したアルバムのような存在であると位置付け分かり易く導いてくれます。

「天(あめ)の海に 雲の波立ち 月の舟星の林に 漕ぎ隠る見ゆ」

このような分かり易い歌も高い評価を与えられているという事も紹介されていて、万葉集がより身近に感じられます。

そういえばフォークソングといわれた歌には万葉集っぽい歌詞がちょいちょい挟まれていますよね。

西野内小代

 

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私の一冊

川村房子

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「空中ブランコ」 奥田 英朗 文藝春秋

 

精神科医伊良部の元に診察を受けにくる悩める者たち。

5つの短編構成になっている。

大学の講師で附属病院勤務の池山達郎は同級生である伊良部を訪ねて「脅迫神経症」だと告白。

伊良部の治療は、自分の意思が希薄でどこか操られているようなところがあり、診察室は観覧車で乗ったら一周する間合わせるしかないと達郎は思う。

その治療はハチャメチャで、驚きあきれながらも、いつのまにか心の病を克服していく。

痛快な一冊です。

川村房子

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私の一冊

鈴木愛音

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Harry Potter and the Sorcerer’s Stone」 J. K. Rowling    Bloomsbury Publishing

私は小さい時から本を読むのが好きで、先生がこの本をすすめてくれたのがきっかけでこの本が好きになりました。

私は特に第一巻が好きです。なぜなら、いつもいとこにからかわれていたハリーがとつ然、自分がま法使いだということを知らされた所からとてもひきこまれ、ホグワーツ城での生活まで、全部面白かったからです。その中でも特に心に残っている場面は、ホグワーツの食事です。ありとあらゆる食べ物がいっぱいあって、デザートもとてもおいしそうでした。私もホグワーツで食事をしたいと思いました。

また、ハリーの勇かんさ、ロンやハーマイオニー達仲間の大切さがとても伝わってくるのが好きです。

この一冊は何度でも読み返したくなります。ぜひ、読んでみてください。

鈴木愛音

 

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私の一冊

田岡三代

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「日日是好日」 森下典子 新潮文庫

雨の日のお稽古日、お茶室にかかってある掛け軸に、「聴雨」(…雨を聴く)という文字が書かれてあった。

雨の日は、雨を聴く。

雪の日は、雪を見る。

夏には、暑さを。

冬には、身の切れるような寒さを味わう。

・・・どんな日も、その日を思う存分味わう。

お茶とは、そういう「生き方」なのだ。

「日日是好日」(毎日がよい日)

お茶を習い始めて二十五年の著者が、「お茶」を通じて会得した「心」が書かれています。

田岡三代

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