2021年1月から2月にかけて高知県内9市町村の郷土料理を撮影し、製作した動画をご紹介しています。
第5回目は、大豊町で作られている郷土料理「半夏だんご」です!
「半夏だんご」ってなあに?
半夏だんごは、みょうがの葉でくるんで蒸した団子のこと。大豊町で昔から作られてきた郷土料理です。
田畑の仕事がひと段落した半夏の日(7月2日頃)、その日は農作業を休み、「ごくろうさま」という気持ちを込めて半夏だんごを作ったそうです。みんなでわいわいとお団子を頬張りながら、互いを労ったのでしょう。
高知県では、半夏だんごは大豊町と香美市だけで作られているそうです。大豊町と香美市は山伝に繋がっています。山を超えてお嫁に行ったり来たりなど、人の行き来があり、互いの知っていることを教え合っていたのでしょう。
人の行き来のなかで、文化がつくられる。環境と文化は、密接に繋がっているのだなと思います。
みょうがの葉は、山で採る
みょうがの葉は山で収穫します。夏に収穫し、一年中、半夏だんごを作ることができるように冷凍しておきます。撮影したのが2月だったので、冷凍してあった葉を使いました。
撮影のために半夏だんごを作ってくれたのは、大豊地区農漁村女性グループ研究会のお母さんたち。
お母さんによると「やっぱり、生の葉の方が香りも良いね〜」とのこと。冷凍庫などなかった時代、半夏の日に山で葉を収穫し、その葉を使って半夏だんごを作る。それはきっと夏の楽しみでもあったことでしょう。
動画タイトル文字は、本山町・りんどうのメンバーさん作
動画のタイトル文字を描いてくれたのは、土佐町の隣町、本山町の障がい者支援施設「りんどう」のメンバーさんたち。
折り紙やクレパスを使って、文字を書いてくださいました。クレパスの「半夏だんご」の文字、とても素敵だと思いませんか?手書きの文字は、味わい深いなあと思います。
注目!みょうがの葉の包み方
あんこを包んだ団子は、2枚のみょうがの葉で包みます。「葉の元が外側になるように包むと、後で剥がしやすい」と教えてくれました。「包む」という工程のなかに、細やかな工夫が凝らされています。
お母さんたちの技、ぜひご覧ください!