2020年2月18日より、土佐町の絵本を作るため下田昌克さんが土佐町に滞在しています。
2月2o日、3日目。
まず地蔵寺立石へ向かいました。地蔵寺地区で育った山下太郎さんが「子どもの頃、あの岩のてっぺんまで登って飛び込んだ」と案内してくれました。
岩の元まで泳いで行って、クライミングさながらに岩を這うように登り、大きな岩と手前の岩のわずかな隙間に飛び込んだのだそう!
「手前の岩の下はくぼんでいて、魚がいっぱいおった」「岩の裏にはでっかい蜂の巣があって、シシバチがブンブンうなって飛んでいた。その横をそ〜っとよじ登り、飛び込んだ」
浅瀬もあり、飛び込めるような深いところもあり、この場所で遊んでいた子どもたちの歓声が聞こえてくるようでした。
地蔵寺ふれあいキャンプ場へいき、五右衛門風呂を見せてもらいました。地蔵寺地区の方たちが作った手作りのお風呂で、焚き口の横には薪が積んであります。家のお風呂が薪風呂の家もまだ多い土佐町。このお風呂も絵本に登場するかも…?
午後は出版会社の方たちとお会いしました。印刷の手法や絵本の形など、どうしたら面白くて楽しいものができるかという視点で話が進みます。その上で「こういうやり方もできると思う」とアドバイスをしてくださるので、へえー!なるほど!と思うこともたくさんありました。
土佐町小学校の放課後子ども教室へ。
2年半前に下田さんと一緒に絵を描いた子どもたちもいて、そばに走り寄ってくる子どもたち。皆、大きくなった!今は3年生になっている子どもたちは、大きくなった分、ちょっと照れ臭そうでした。
子どもたちに絵本の中に載せたい山の動物や、土佐町の好きな場所を教えてもらいました。
ガマガエル、たぬき、うさぎ、イノシシ、へび…。
次から次へと飛び出します。元気いっぱい1年生が、たくさんの話を聞かせてくれました。
この町の「本物」をたくさん味わいながら育っていってほしいと子どもたちの顔を見ながらあらためて感じました。実際に会った人、実際に行った場所、実際にあった出来事から感じること…。本物に勝る体験はありません。
子どもたちが聞かせてくれたことが絵本にどんな風に現れるか、楽しみにしていてくださいね!
毎年、伝統行事「虫送り」が行われている宮古野地区へ。田んぼの間に立つ鳥居を通り、大きな2本の杉を見上げます。「この場所はイヤシロチやきね」と言っていた人がいました。イヤシロチとは「土地の気の流れがいいところ」という意味だそうです。何だかわかるような気がします。
昔はそういった場所に神社やお宮を建ててきたのだそうです。
夜は、宿泊先である瀬戸コミュニティーセンターへ。黒丸地区のお母さんが作ってくれたゼンマイの煮物やお漬物、美味しいお鍋…。いつも温かく迎えてくださって感謝しています。ありがとうございます!
こういった出来事が絵本の中にどのように編みこまれていくのでしょうか?
本当に楽しみです!
(「下田昌克さんがやってきた!2020年(4日目)」に続く)