中島観音堂クラウドファンディング、終了しました。応援ありがとうございました!
昨年9月に土佐町を襲った台風17号の強風により、土佐町にある中島観音堂の樹齢1200年の金木犀が倒れ、近くの通夜堂と石灯籠を直撃、石階段の手すりも大きな被害を受けました。
「観音堂でのお祭りはもうできないかもしれない…」
地域の人たちの声を聞いた土佐町役場の若手職員が、それならば「クラウドファンディングに挑戦しよう!」と仲間を募り、修復のための資金を集めることにしました。
観音堂のある中島地区は土佐町の中でも人口が多い地区ですが、地域のお祭りや行事を担う若い後継者がいないという問題を抱えてきました。彼らはこのCFを成功させ、その問題を解決するきっかけにしたいという思いも持っていました。
5月30日をもって、中島観音堂クラウドファンディング(以下CF)は終了しました。寄付してくださった皆さま、応援してくださった皆さま、本当にありがとうございました。
CFがスタートした4月15日から5月30日までの間、中島地区長である山中泉夫さんや土佐町役場若手職員は新聞やテレビ取材を受け、寄付を募るため地域内を回りました。
この期間は、コロナウィルスの感染拡大を防ぐため政府から緊急事態宣言が出された時期とも重なっていました。
「外出もままならず、これからの先行きも見えない、世界中が大変な時期に寄付を募っても良いものだろうか…、果たして寄付してくれる人はいるのだろうか…という思いもあった。大変な状況の中、寄付してくださった皆さんに本当に感謝しています」
中島地区長の山中泉夫さんはそう話していました。
インターネット上のCFサイトから寄付してくださった方だけではなく、中島地区や町内外の方からの直接の寄付もいただきました。役場の担当者へ直接寄付金を持ってきてくださった方、現金書留で送ってくれた方…。泉夫さんも土佐町役場の若手職員たちも、多くの方からのお気持ちに心が震えるような思いだったと思います。
■クラウドファンディングの結果
・インターネット上のCFサイトから… 3,006,000円
・中島地区の方・町内外の方から…1,587,100円
計411人の方から、総額4,593,100円のご寄付をいただきました。
いただいた寄付は通夜堂や石灯籠、石階段の手すりの修繕費やCF手数料に使わせていただき、先日、修繕が無事に完了しました。本当にありがとうございました。予想を上回る金額をご寄付いただいたため、修繕費や手数料を引いた残りの金額は、今度の修繕などための基金として大切に貯蓄させていただきたいと考えています。
■応援のメッセージ
寄付とともにたくさんのメッセージやお手紙、お電話をいただきました。
皆さま一人ひとりのお気持ちが原動力でした。
ここに一部ご紹介します。
土佐町出身です。小さい頃から馴染みのあった金木犀と中島観音堂がこのような状態になっていることはショックでしたが、修復に向けて沢山の人々が動き始めているのを知って勇気を与えられました。応援しております。
「同じ“中島”だから人ごとだと思えない」と、高知市内の中島工務店の方がわざわざ寄付を届けてくださったこともとてもうれしいことでした。
今回の「中島観音堂クラウドファンディング」は、世代や暮らしている場所の距離を超えて、人と人との繋がりをもう一度結び直すようなことだったように感じています。
一つの場所に心を寄せ、次の世代へも引き継いでいきたいという思いは先人たちが持ち続けてきた願いでもあったでしょう。その願いは時代を超え、私たち人間の心の深いところに在るものに響き、互いに共鳴し合うものなのかもしれません。
今年の中島観音堂の夏の大祭は、コロナウィルス感染拡大を防ぐため、残念ながら中止が決定しました。来年の夏の大祭は開催することができますように。その時には、ぜひ多くの方に中島観音堂に足を運んでいただけたらと思っています。
心を寄せてくださった皆さま、応援してくださった皆さまに心から感謝しています。本当にありがとうございました。