新年あけましておめでとうございます。
日頃のあれやこれやを綴る雑文も足掛け四年。相変わらずの拙い文章ですが、ゴトゴトやっていきますので、今年もお付き合いいただけたら嬉しいです。
昨年12月に新しい命を迎えて、ついに七人家族になりました(別の機会でご紹介できたらと思います)。まだ小さな身体だけど、大きな存在感。彼女が加わって、僕ら家族の形が整った感があります。この先、絆が一層強くなり、一人ひとりの役割がより明確となり、次の未来に続いていくのだろうと考えると、とても楽しみです。五人兄弟たち、記事にもちょこちょこ登場する予定ですので、これからもこのエッセイと渡貫家をどうぞよろしくお願いします。
さて。
前回、風景のことについて書いた。
心身に潤いを与え、エネルギーと恵みを惜しみなく注いでくれる自然の中で暮らしていると、拝みたくなるくらい感動や感謝することがある。その一方では、台風や地震などの災害は遠慮なしに僕たちが積み上げてきたものを台無しする。天候だけでなく、ある種の生物に対しても注意しないといけない。スズメバチやハメ(まむし)は生死に関わるほどの強い毒を持っているし、猪や鹿などのいわゆる害獣は田畑を荒らし経済的な打撃を与える。
天気は地球の摂理だし、獣たちはぞれぞれ生きるため、命を全うするために行動している。災害とか獣害というのは、こちら側の都合であって、人間という立場を離れれば、それはただ「起こっている」だけ。
自然は人のことなどお構いないし、人類への配慮なんて持ち合わせていない。
結局、人に優しくできるのは、人しかいないのだ。
相手を想い、敬い、一緒に前を向いて進む。それは僕たち人間同士しかできないことだ。
でも、現実はどうだろうか。社会は、国は、世界は、そして、自分はどうだろう。
生まれたての三女を抱っこする。うちの猫より軽い。
吹けば飛んで消えてしまいそうな彼女の存在が、僕にそんなことを考えさせるのかもしれなかった。