土佐町の人々が座って豊かな時を過ごすために。土佐町ベンチプロジェクト、進行中です。
嶺北でとれた木材を使い、土佐町の職人さんにベンチを作ってもらいました。土佐町の人々が座って豊かな時を過ごすために。
2020年2月現在、40個の木製ベンチを製作し、土佐町のあちこちに設置中です。
アメリカのグリーンベンチ
どこで読んだのかもう記憶は定かでないのですが、とあるアメリカの町の話を読みました。
昔の話なのですが、そこでは「グリーンベンチ」と呼ばれる、緑のベンチが町中に設置されていたのだというお話。
町のある人が自分のお店の前にベンチを置き、それに倣って他の人が置き‥それが連鎖して町の中にたくさんのベンチがあったそうです。
そのベンチは町の人たちの憩いの場所を提供し、人々がより多くの時間をベンチに座って過ごすようになり、「ベンチの町」として観光客がわざわざそのために訪れるような状況まで出現していたそうなのです。
それ、そのベンチ、土佐町が土佐町なりにやってみたいよね。それがこの「土佐町ベンチプロジェクト」のはじまりはじまりです。
町の人々がより豊かな時を過ごすために。
買い物袋を持ったまま立ち話をしているお母さん方、バスを待つおじいちゃんおばあちゃん、小学校の図書館で本を読む子供たち、土佐町のすべての方々に座っていただきたいベンチです。
今までは素通りしていた場所にベンチがあることで、そこがおしゃべりの場所になったり、憩いの場所になったり。
なかなか計ったりすることはできないのですが、コミュニケーションの量と質がさらに良くなるといいなと、とさちょうものがたり編集部は考えました。
ベンチ作りは町の方々の手で
この記事ではおおまかに書きますが(次回から各工程の詳しい報告をお伝えします)、2019年3月にモデルとなる最初のひとつを、町の職人さんである川田康富さんに作ってもらいました。
そして高知県の担当者との打合せを経て(このベンチは県の「木の香るまちづくり推進事業」の補助金で作られています)、2019年11月には町内7人の大工さんや木工職人さんに集まっていただきチームとして製作をしてもらいました。
完成したベンチには全て土佐町のロゴマークが焼印されています。この作業を受け持ってくれたのは、シルクスクリーンでもお馴染みの土佐町の障がい者支援施設どんぐりと大豊町のファースト。
そして県の担当者さんが「木の香るまちづくり推進事業」の焼印を押して完成しました。
2020年2月時点では、完成したベンチを町内約30ヶ所に設置中です。
みなさま、町でこのベンチを見つけた際にはぜひ座ってみてください! 嶺北産の木材を使って町の職人さんたちが腕をふるったベンチの座り心地を確かめながら、親しい方々と豊かな時を過ごしていただけたら嬉しいです!
次回からは各工程の詳しい記事に続きます。