分類ラン科ネジバナ属の多年草
分布東アジアに広く分布し、日本では全土に自生する
概要花期は5~8月
撮影2023年7月/土佐町土居
今年も旧土佐町森中学校の跡地にネジバナが沢山咲きました。
10~40㎝の花茎を伸ばし、明るいピンク色の花が下から順にらせん階段を上るように次々と咲いていきます。
何ともユニーク。
不思議な造形です。
道端や公園の芝生に雑じって生えるものはほぼ雑草として扱われます。
森中跡のネジバナも、6月に行われた町内一斉清掃の際にグランドカバーのシバやシロツメクサと共に草刈りの対象でしたが、さすがに全部を刈り払うには至らず、広場のあちらこちらで背を伸ばし、群れたり単独だったり、咲いたり枯れたり、好きにしています。
ネジバナの花の巻き付き方は一定ではありません。捩じれないものや途中から捩じれ方が変わるものもあります。
花の色は通常ピンクですが、淡い色合いのものや白花に近いものもあります。稀にシロバナネジバナと呼ばれる花色が純白の品種もあるようです。
ラン科の植物は希少で珍しいものが多いのですが、ネジバナは唯一身近で見ることの出来る野生ランの一種です。原種のランとして山野草愛好家の間では人気が高いようですが、人為的な栽培が難しいと言われます。それは、ネジバナの種子が菌根菌(※きんこんきん)の助けがないと発芽しないことに起因するようです。
家で花を咲かせたいなら、菌根菌のある土と一緒に株を掘って鉢植えにしておくのがいいのかも知れません。
ネジバナの花の最盛期はそろそろ過ぎつつあるようで、果実になった株がぽつぽつと見え始めました。
旧森中グラウンド跡に今一番広がっているのはクローバーです。
ここには「幸運をもたらす四葉のクローバー」のある確率が高いと教えてくれた人がいます。探してみると確かにあります。
おもしろいですよ。ぜひ探してみてください。
※菌根菌(きんこんきん):植物の根に共生して生育する微生物の総称。土壌中の養分を吸収して植物に供給し、その一方で植物が光合成によって生成した物質を受け取ることで生育している。