「一番好きな食べ物はなに?」と聞かれたら「干し芋!」と答えるくらい大好きな干し芋。
今、土佐町の道の駅や産直市にたくさん並んでいます。神奈川県に住んでいた時は真空パックに入った干し芋を買っていましたが、土佐町に来てからは自分で作るようになりました。
作り方は近所の上田房子さんに教えてもらいました。
干し芋のことをこの辺では「干しか」といいます。
房子さんの家の前では、エビラにきれいに並べられた黄色やオレンジ色の干しかが太陽の光を浴びています。
その光景はとても美しく、思わず足を止め、眺めていたくなるほどです。
今の季節、お天気の良い日にはきっと房子さんがかまどに火を入れ、干しかを作る準備をしていることでしょう。
今年も房子さんと一緒に「干しか」を作ることができて、とてもうれしかったです。
真空パックに入った干し芋もこんな風に誰かが手をかけ、時間をかけて作っていたものだったのだということをあらためて感じます。
いかに早く、いかに安く、いかに便利かということが主流になりがちなこの世の中で、房子さんをはじめこの地で生きて来た人たちが今までずっと積み重ねてきたことは、もしかしたら一見目立たなくて地味なことなのかもしれません。
けれどもその中に、人が忘れてはいけない何か大切なこと、かけがえのないことがあるんやないかなと私は思うのです。