分類リンドウ科の多年草
分布日本では本州、四国、九州に分布し、人里近くから山地まで生育する
概要草丈は20~60㎝ 花期は9~11月
撮影土佐町土居/2022年11月
リンドウは漢名「竜胆」の音読みが変化した語。根の味が「竜の胆のように苦い」と表現されたのが名前の由来だそうです。
人里近くでもごくふつうに見ることができる花です。群生はせず、単独で自生しています。
3脈が目立つすっきりした形の葉っぱが対生し、花は印象深い青紫色で茎の先や上部の葉腋(※ようえき)にかたまってつきます。雨の日や夜間は、花の先は渦巻いて筆のような形になって閉じます。
写真は地蔵寺川の川岸で撮ったものです。夏場は大雨のたびに浸水を繰り返すような場所ですが、岩肌に数株のリンドウが生育しており毎年11月頃になると顔を見せます。
今年は一本の茎に驚くほどたくさんの花をつけた株に出合いました。スゲの葉に隠れるようにして咲いていましたが、鮮やかな青紫色が夕方の木漏れ日に輝いてとてもきれいでした。
キチジョウソウ(吉祥草)とノコンギク(野紺菊)
リンドウを見に行く途中、キチジョウソウとノコンギクが咲いていました。
キチジョウソウは相変わらず背の高い葉っぱに埋もれるようにして咲いていました。
ノコンギクは「野に咲く紺色の菊」という意味合いで命名されたようですが、花の色は白から薄紫、濃い紺色までいろいろあります。花期がとても長く、早いものは7月頃から咲き、シロヨメナと共に野菊を代表する植物の一つです。
※葉腋(ようえき):葉のつけ根のこと。ふつう、この部分から芽(葉芽や花芽)が出る。