なにはともあれ、場所。
右往左往した結果、土佐町役場前の倉庫として使っていた家屋の一角を使えることになりました。
何もないからっぽの状態にしてもらったところで、平石小学校の理科室から作業台をもらってきて、(土佐町小学校からソファをいただく予定)備品をいろいろなところからかき集め、スタートです。
少し話ははしょって。
この土佐町製のTシャツの成果は、10月の「下田昌克とさちょうアート展」の会場で初披露しました。
その模様は「とさちょうものがたり ZINE 01」にもページを割きましたので引用します。
今回、下田さんには事前にひとつのお願いをしていました。
それは「土佐町オリジナルTシャツの原画を描いてもらう」こと。
土佐町役場前の倉庫を改造した作業場では、シルクスクリーンという技法を使ったTシャツづくりの準備を着々と進めていました。
この作業場の製作第一弾として、下田さんに「土佐町」をテーマに原画を描いてもらおうというわけです。 下田さんは快く引き受けてくれました。が、「土佐町をテーマに」とひと言で言っても、これが実際やるとなるとなかなかに難しい。言葉では土佐町は「山あいの小さな町」と表現することもできるかもしれませんが、実際そこには森や田井のような町の中心部もあれば相川や高須、立割などの棚田の地域、もしくは黒丸や南川などの山間部と、多種多様な暮らしがあるのです。
その全てを一枚で表現できるものは何だろう、と下田さんは考えました。
実は滞在1日目の10月2日に原画を描いてもらう予定を立てていましたが、事前の予定などあってないようなもの。もうちょっと考えようか、と言いながら2日目、3日目と過ぎていきました。
「ちょっと描けそうかなぁ」と下田さんが言ったのは3日目の夕食後。シルクスクリーンで印刷するのは1色のみですから、珍しく黒のクレヨンを手に持ち、スケッチブックに向かいものすごいスピードで何かを描き始めました。またたく間にそこに姿を現したのは、柿や栗、あけび、(ジャイアント)シイタケ、柚子などの秋の食べもの。
そう、これらは全て、土佐町で出会った方々から下田さんがいただいた食べものだったのです。下田さんはそんな豊かな自然の恵みを「土佐町のみんなを象徴するもの」として一気に描きあげました。
勢いのあるタッチで描き終わったあとは即、製版。 なにしろ3日後に控える「下田昌克とさちょうアート展」初日に間に合わせたい。当日には会場で実際にシルクスクリーンの印刷を、集まったみなさんに体験してほしい。
超特急で進めていって、30枚ほどのTシャツを仕上げました。
上の写真は、白Tシャツの完成品を着た下田さん。他にネイビーも作りました。 当日の会場では、みなさんに持参していただいた服にプリントする実演も行いました。
超特急の技術不足が祟り、実はこのあと、「洗濯したら落ちた」という声が入ってくるのですが、それはまた別の機会にウェブサイトとさちょうものがたりで(反省文とともに)ご報告したいと思います(泣)
からたに律子
からたにのオリジナルTシャツを作りたいと思っています。どうしたらお願いできるで書家。費用はどのくらいかかりますか。よろしくおねがいします。
とさちょうものがたり
律子さん、コメントに今気づきました〜ごめんなさい!
ご質問ありがとうございます。ケースにより諸々変わってきますので、よかったらご相談しましょう!