人生が十人十色なら、梅干しの作り方だって十人十色。
赤紫蘇を入れる人、白梅が好きな人、干さずに梅漬けの人、お塩にこだわる人、
塩分を控える人、カビさせたくないからと塩分を強くする人、消毒をまめにする人、
梅を選別する人、小梅が好きな人、丁寧に大きな梅を漬ける人。
「梅干しを作る」だけでもたくさんのやり方の中から
その人それぞれに合った選択をしていくことになる。
梅干しを自分で作るようになってまだ10年、
たった10回の経験の中から自分に合うやり方を選んできた。
初めは母に言われた通り、6月に赤紫蘇を買って一緒に漬けていたけれど、
そのうち自分の家の赤紫蘇を使いたくて買うのをやめた。
9月まで大きくならない野生(?)の赤紫蘇を待つと
梅酢は赤くできても、結局梅は白梅になる。
初めは土用に干さなきゃ!と張り切っていたけど、
晴れた時に干せばいいと、時期は気にしなくなった。
それこそ天気や仕事の関係で9月に入ってから干した年だってある。
保存食は作るのに時間がかかるかも知れないけど、焦らなくても
待ってくれる安心感がある。
すごくわたしに向いてるな、と思う。