「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」 ブレイディみかこ 新潮社
これはイギリスの、荒れているといわれている地域に住んでいる家族。
小学校は市のランキング1位の小学校を卒業し、中学校入学に元底辺中学に入学した優等生の僕。銀行員から前からやりたかったとダンプの運転手になった父と前向きでちょっぴり破天荒な母の3人家族。
元底辺中学校は毎日が事件の連続。人種差別、ジェンダーに悩む少年、何より貧富の差があって、食事でさえ満足にとれない、超底辺の友人のやりきれなさを見つめる僕。パンクな母ちゃんと考え悩んだりしながら、前をむいて毎日を暮らす。
EU脱退か否かで荒れる政治。国から忘れられてしまったような底辺での日常を果敢に乗り越えていく。子育て中のお父さん、お母さんには、是非是非読んでもらいたい一冊です。
老人はすべてを信じる。中年はすべてを疑う。若者はすべてを知っている。子どもはすべてにぶち当たる。
川村房子