朝、車で次男を保育園に送りに行く道中、赤信号で止まることがある。
すると彼は、思い出したように、僕に顔を向けて、
次男「また父ちゃんのパワーで、青にして!」
僕「よーし、見てろよ」
う〜ん、とそれらしく手の先に力を込めつつ、目の隅で、青になっている歩行者用の信号が赤になるのを待つ。
そして、丁度良いタイミングで、「ハア!」とかなんとか言って、正面の赤信号にパワーを飛ばす。当然、信号は青に変わる。しかし、5歳の息子は驚きを込めて、
次男「わあ、父ちゃん、すげー!」
別の日、見よう見まねで彼が挑戦してみるのだが、信号の仕組みはまだ理解できてないから、大抵いくらやっても赤のまま。
僕「じゃ、父ちゃんが青になる呪文を唱えるぞ。ナンタラカンタラ、、、ハア!」
またしても、信号が青になる。
次男は目をキラキラさせて、「どうやったらできるが?」
僕「修行だな」
思えば、このトリックは最初の子のときからやってる。長女も長男も面白がっていたが、そのうちカラクリが分かってしまうと、魔法は消えてしまう。彼らの反応が楽しくて、僕は性懲りもなく、次の子に同じことをするだろう。