私達の子供の頃の遊びのひとつに、同年代の男の子と一緒の時は、探検やチャンバラごっこなど、アクティブな遊びをすることがあった。
最近、従弟と、子供の頃の思い出話をすることがあった。
二人とも、一番に思い出す出来事が同じ体験談だった。
私は小学三年生、妹は一年生、従弟のM君は四年生、近所のS君も四年生で、その弟が一年生でした。
その五人で体験した事です。
ある秋の休日、集まってM君の家の庭で、梶ガラ(こうぞの枝の皮をはいだ物)で、チャンバラ遊びをしていて、もっと丈夫な刀が欲しいという事になり、近くの山へ、刀にする木を取りに行くことになった。
折りタタミ式のノコギリと、ナタを提げて五人は山に入って行った。色々と物色して、刀にちょうど良さそうな太さの、まっすぐな木の枝を見つけた。M君とS君が、人数分の木の枝を切ってくれて、M君の家の庭まで持って帰った。
まず、木の皮を剥ぐため、それぞれが、自分の刀を決めて、生木の皮をナイフで順番に剥いだ。手で持つ部分を二十センチ位残してキレイに、みがいた。汁が出たけど気にせずに夕方までかかって、五人は刀を仕上げた。その刀でチャンバラをして遊んで、それぞれの家に刀を持って帰った。
あくる朝、私の妹は手と顔が、まっ赤にかぶれてかゆくて、学校へ行けずに泣いていた。従弟のM君も体中が、まっ赤にかぶれて、学校を休んだ。私とS君と弟は、何の症状も出ずに学校に行けた。
母に昨日採って来て作った刀を見せたら、それは「うるし」の木で、触ったらかぶれるのに、皮をはいで汁まで付いたので、弱い二人は重症のかぶれになったそうな。
枝ぶりが良すぎるまっすぐな枝は「うるし」かもしれんので、触ったり採ったりしてはいかんと思った。
先日、従弟と、その話をした時も懐かしく想い出話に浸った。
あの時、一緒だった妹とS君は今はもう居ない。想い出を分かち合えるのは三人だけになった。
式地健男
いろんな事が昨日の様に思い出されるって、同じだねー!
西村まゆみ
そうやね。五十年以上経ったとは…。本当に懐かしい