シルクスクリーンって知ってますか?
ひと言で言うと、一種の版画の技法です。
木材やアルミの枠にメッシュ(シルク)を貼り、感光乳剤(紫外線に当たると固まる薬剤・写真のフィルムにも使用される)を塗ったうえで感光させることで版を作ります。
往年のガリ版のようなもの、と言えばわかりやすいでしょうか。
もともと商業印刷の技法として使われていましたが、1930年代あたりから芸術作品に取り入れられ、60年代には時代を象徴する多くの作品がシルクスクリーンで作られました。
シルクスクリーンを好んで使っていた芸術家として、アンディー・ウォーホル、ロバート・ラウシェンバーグ、ロイ・リキテンスタインや横尾忠則が挙げられます。
ふう。前置きが長くなりました。ここからが土佐町の話。
始まりは夏の前に「とさちょうものがたりポロシャツ」を作ったことでした。
このときは県外のオリジナルTシャツ屋さんで作ってもらったのですが、届いたポロシャツを手にしてふと疑問が湧き起こりました。
これ自分たちの手で作れないやろうか?
多くの場合、こういったポロシャツやTシャツはシルクスクリーンで作られています。多くのTシャツ屋さんは切磋琢磨して高い質を維持しているのですが、いちど依頼した際に作成した版は、たいてい1年間新たな発注をしないと廃棄されてしまう。これでは自由度が低い。
土佐町では各地域や役場周りでお揃いのTシャツを作ることは珍しい話ではないのですが、たいてい県外のお店に発注しています。すなわち、お金が町外県外へ逃げてしまう。
これを町でやれるようになれば、とても小さな規模とはいえ、
①町内でお金が循環する。
Tシャツやポロシャツだけでなく、布類や木材など(平面ならほぼなんでも)に印刷できるようになるので、
②ものづくりの自由度が飛躍的に高まる。
③なにより楽しい!
これまで特に説明をしてきたわけではないのですが、「とさちょうものがたり」は“生活に必要なものを自分たちの手で作る” “衣食住を可能な範囲で自分たちの手に取り戻す”というテーマを通奏低音のように持っています。“大企業的価値観や経済至上主義から2、3歩離れてみる”と言い換えてもいいかもしれません。
それを日々実践している人が多いこと、実践しやすい環境があること、それが土佐町の魅力の大きな要素であると考えています(実践している人たちは昔から当たり前のようにやっていることなので気づきにくいかもしれませんが)。
ですからその通奏低音を土台に “土佐町の魅力を発信する” という中高音が自然と鳴り響く(ようにしたいと思っています)。
というわけで「とさちょうものづくりシルクスクリーン」始めました。「冷やし中華始めました」みたいですね。2017年、夏の終わりのことです。
からたに律子
からたにのオリジナルTシャツを作りたいと思っています。どうしたらお願いできるで書家。費用はどのくらいかかりますか。よろしくおねがいします。
とさちょうものがたり
律子さん、コメントに今気づきました〜ごめんなさい!
ご質問ありがとうございます。ケースにより諸々変わってきますので、よかったらご相談しましょう!