【名詞】もぐら
例:おごろもちが、おもちを持って、春を待つ 意味:もぐらが、おもちを持って、春を待つ
土佐町の和田勝幸さんが教えてくれた土佐弁です。
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もうすぐ完成予定の土佐町の絵本「ろいろい」、現在表紙と裏表紙を制作中です!
絵はもちろん絵描きの下田昌克さんの作。土佐町の道々に咲いている花が描かれています。
この色彩鮮やかな印刷に加え、後から黒インクで文字を印刷します。
デザインはリーブル出版のデザイナー傍士さん。
表紙はシルクスクリーン印刷。土佐町の就労継続支援B型事業所「どんぐり」と大豊町の「ファースト」のメンバーさんが一枚ずつ手作業で印刷しています。
上の写真は「どんぐり」の川合希保さん。とても丁寧に作業してくれています。
上は別の日の大豊町ファーストの作業の日。大尾剛さん(右)と職員の保口愛さん(左)。
版に赤、黄、緑、青など、選んだインクをのせて一枚ずつ印刷。各色のインクがだんだんと混ざり合って、色合いが少しずつ変わっていきます。一枚ずつ全部違う、それが面白い!手作業だからこそ生まれる味わいです。
インクの使い方で、同じ絵柄でこんなに違う表紙が出来上がります。
希保さん(左)と、作業を手伝ってくれている重光通子さん(右)。
この日は二人で200枚強の裏表紙を印刷してくれました。
木の棚に並べられた表紙の数々!
手前はこの日最初に印刷したもの。赤、黄、黄緑のグラデーションがきれい!枚数を重ねていくうちに、インクの色が混ざり合っていくので、だんだんと茶系の色味になっています。
ちなみに、刷り上がった表紙を乾かすための棚も土佐町の大工さんに作ってもらいました。
土佐町の人たちの力が集まって、絵本制作が進んでいます。
完成までもう少し!楽しみにしていてくださいね!
大豊町の「集落活動センターそばの里 立川」の皆さんから、ハッピのご注文をいただきました。
「集落活動センターそばの里 立川」は2020年から活動を開始。国の重要文化財である立川番所の下に位置する立川御殿茶屋で、立川そばや地元のお母さんの郷土料理、窯焼きピザなどを作り、お客さまをお迎えしています。
ハッピを作りたいと連絡をくれた「集落活動センターそばの里 立川」の猪野大助さん。歴史ある立川に来てくださった方たちをハッピを着てお迎えしたい!と話してくれました。
ハッピの背中のデザインは立川番所。大豊町の人が描いたものです。
立川番所は、江戸時代、参勤交代における土佐最後の宿所であると同時に、国境警備の要衝の一つでした。1800年頃建築された茅葺き屋根の建物で、一見の価値ありです!
背中は、大豊町の就労継続支援B型ワークセンター ファーストさんが印刷しました。
襟の文字は、猪野さんの奥さまが筆で書いた「集落活動センターそばの里 立川」。なんと達筆!!胸のデザイン「立川番所」も、奥様が描いています。
背中も襟も胸も手描きのデザイン。立川地区への愛情が詰まったハッピです。
ご注文いただいて、とてもうれしかったです。手作りのハッピ、楽しんで着ていただけますように!
集落活動センター そばの里 立川
○立川御殿茶屋
【営業時間】毎週日曜日10:00〜16:00
・第一・第三日曜日 大豊町の郷土料理(立川そば、こんちん、銀ブロウ寿司など)
・第二・第四日曜日 窯焼きピザ、パスタなど
・第五日曜日 気まぐれ営業
(急遽休みになる場合もありますので、お出かけの際はお問合せください)
【住所】〒789-0427 高知県長岡郡大豊町立川下名43
【電話】0887-78-0322
高知県内7つの障がい者支援施設の皆さんと制作した「USAGI カレンダー2023」、販売を終了しました。
購入してくださった皆さま、販売してくださった店舗の皆さま、ありがとうございました!
「USAGI カレンダー2023」の販売数は、前年を大きく上回り、最終的に416部となりました。カレンダー制作・販売してくれた各施設や書店、店舗の販売協力や購入してくださった皆さんのおかげです。本当にありがとうございました!
「USAGI カレンダー2023」は、高知県内7施設の皆さんが制作したカレンダーです。
初年度から参加してくれているファースト(大豊町)、りんどう(本山町)、新たに高知県立山田特別支援学校(香美市)、サポートぴあ(高知市)、ウィール社(南国市)。そして、障害者支援施設白ゆり(香美市)。土佐町からは土佐町社会福祉協議会を通じて個人の方が参加し、制作しました。
カレンダー販売価格1,500円のうち200円は分配金(①)となっています。
416部分の分配金は、
○分配金200円×416部=83,200円
この「83,200円」を、参加してくれた施設(相談の上、高知県立山田特別支援学校と土佐町社協は除く)で割り、「16,640円」が各施設に支払われます。
また、各施設は制作だけではなく販売も行います。一部販売するごとに、販売手数料としてその施設に1割が支払われる仕組みです。
昨年の2022年版カレンダーは赤字だったので、今年はどうなるかヒヤヒヤしていました。けれども、参加施設の皆さんや販売店舗の皆さんのご協力、そして購入してくれた方達のおかげで今年は黒字となりました!
経費経費【印刷費・原稿料・材料費・送料・分配金(①)・手数料(②)】を除いたら、約16万円が残りました。
カレンダー制作3年目、多くの人に制作に携わってもらったことで、昨年とは違う結果を出すことができました。
書店や店舗から「今年もこのカレンダーを楽しみにしていたと買いに来てくれた人がいた」とか「これ以上のカレンダーはない!」と県外から足を運んでくれた人もいたと聞きました。本当にありがたいことです。続けることは大変なことでもありますが、意味があるということも感じています。
カレンダー制作に参加してくれた施設の皆さんから、来年のカレンダー制作もぜひやりたいという声を既にいただいています。これからもご縁を紡ぎながら、カレンダーを制作・販売し、利益を生み出していけたらと思います。
先日、カレンダー制作に参加してくれた施設に、416部分の分配金と各施設が販売した部数分の販売手数料をお支払いしました。
文字や数字を描いてくれた「ファースト(大豊町)」「りんどう(本山町)」「ウィール社(南国市)」「障害者支援施設白ゆり(香美市)」「サポートぴあ(高知市)」(相談の上、高知県立山田特別支援学校と土佐町社協は除く)へ、以下のような形でお支払いをしました。
・カレンダー販売数 416部
売上金額:¥624,000-
【分配金①について】
¥16,640-を各施設にお支払いしました。(高知県立山田特別支援学校と土佐町社協は除く)
¥200(分配金)×416部=¥83,200-
¥83,200-÷5施設=¥16,640-
【販売手数料②について】
施設が販売したカレンダーは、合計261部。
「販売部数×¥130」を各施設にお支払いしました。(高知県立山田特別支援学校と土佐町社協は除く)
*①②とは別に、原稿料として¥10,000-を各施設にお支払いしています。(高知県立山田特別支援学校は除く)
【③について】
経費【印刷費・原稿料・材料費・送料・分配金(①)・手数料(②)】を除き、残った金額は、約¥160,000-→来年度の経費に使用します
購入してくださった皆さん、販売をしてくださった店舗の皆さん、購入してくれた皆さん、本当にありがとうございました!
カレンダーを販売してくれている京都の本屋さん、恵文社一乗寺店の担当者さんが「今年もあのカレンダーありますか?というお客様が何人もいました。リピーターさんがついていますよ」と伝えてくれました。ありがたいお言葉!続けているといいことがあります。
壁に飾ったカレンダーを見るたび、毎日ちょっと楽しい。そんな気持ちになってもらえたらとても嬉しいです。
また来年のカレンダーもどうぞお楽しみに!
とさちょうものがたりの雑誌「とさちょうものがたり zine」、早いものでもう11号目です。
本日2月20日の発刊です。土佐町住民の方々はまもなくお手元に届くと思います。楽しんでいただけたら嬉しいです。
11号の内容は、「とさちょうものづくり」。とさちょうものがたりと、嶺北の障がい者支援施設(どんぐり・ファースト)が共同で取り組んでいる土佐町の資源を使った「ものづくり」がテーマ。
以前、06号で特集した「とさちょうものづくり」の続編になります。
01 鹿の角ガチャ
02 木の香り袋
03 カレンダーTOKUBETUHEN
04 シルクスクリーン物語
嶺北近隣の方々からいただいた鹿の角。これを使って御守りを作っています。
その仕上げの工程では大豊町の障がい者就労支援施設ファーストの利用者さんの手作業が。
そういった顛末をまとめた特集です。
町の大工さんたちが仕事をした後に出てくる「かんなクズ」。これを使って何か作れないか、との思いから始まった「木の香り袋」。
森林の良い匂いがするこの袋、土佐町のノベルティグッズとして無料で配布しています。製作作業は土佐町の障がい者就労支援施設どんぐりのメンバーさんたちのお仕事になっています。
嶺北の障がい者支援施設3つ(どんぐり・りんどう・ファースト)と2020年に始まったカレンダー作り。
昨年(2022)に3回目を迎えたこの取り組みは、嶺北外の地域にも広がり、7施設との共同制作となりました。
1回目のきっかけから、3回目の今回に至るまでのストーリーです。
とさちょうものがたりのシルクスクリーン事業ももう6年目。おかげさまで町内外の方々から様々なご注文をいただけるようになりました。
ここ近年の仕事を紹介しています。
こうして土佐町で生み出した仕事を並べてみると、それが土佐町という場所の暮らしや環境を如実に表しているものとわかると思います。
鹿の角・木材のかんなクズなど材料を見てみても、土佐町という環境だからこそ手に入るもの。
「とさちょうものがたり」の「とさちょうものづくり」は、そんな「土佐町という環境だからこそ生まれるもの」を目標に、多くの住民の方々の手をお借りしながら作っている「ものづくり」です。
冬になると鳥の巣のような大きな塊が目立つ木を見掛けたことはありませんか。これがヤドリギです。
枝が規則的に分岐して広がることからまん丸に近い樹形になります。エノキ(榎)、ケヤキ(欅)、サクラ(桜)などの冬に葉っぱを落とす落葉樹に寄生します。
土佐町土居の川辺のエノキの樹上で生活しているヤドリギは、今いっぱい実をつけています。
ヤドリギ雌株
ヤドリギは、漢字で「宿り木」あるいは「寄生木」と書きます。木の上を宿のようにして生活することからついた名前です。
寄生という言葉はイメージ的にあまり良くないかもしれませんが、他の樹木から一方的に養分や水を奪っている訳ではありません。常緑の葉で自らも光合成を行います。宿主を枯死させてしまう様な手荒なことはしないそうです。
ヤドリギはプロペラ状の葉っぱと半透明の果実にも魅力があります。
果実は径6~8㎜の球形で、薄い黄色。冬の陽光に輝くととてもきれいですが、高木の幹や枝で繁茂することが多いため肉眼で見る機会はなかなかありません。
クリスマスの飾りなどで目にする白い実のヤドリギはヨーロッパが原産の外来種です。
ヤドリギは雌雄異株です。土佐町境の常盤橋北側の小山でサクラの枝に着いているヤドリギがどうやら雄株のようです。国道からよく見える位置にあり、今年も近くまで行って写真を撮り確かめてみましたが果実は見えません。
ヤドリギ雄株
本山町寺家には鮮やかな橙色の実をつけるアカミヤドリギがあります。宿主はエノキの大木で赤実と黄実が30~40株ほど同居しています。遠目に見るその立ち姿は異様というか壮観というか、とにかく不思議な面白さがあります。機会があれば汗見川に架かる「じけはし」から北の方を覗いてみてください。
アカミヤドリギ
エノキ
※半寄生植物(はんきせいしょくぶつ):自らも光合成によって栄養を摂りながら、ミネラルなどの補給を宿主に依存する植物
この写真に写っている人は、前回ご紹介した写真「ボンネットバス」の車掌さんとして働いていた窪内花美さん。当時のバスには車掌さんが乗っていて、花美さんは土佐町や大豊町、大川村の路線に乗車していたそうです。車掌さんの制服と帽子、とてもよく似合ってますね!胸には「車掌」のバッチもつけています。
首から下げているのは、車掌さんのカバンと笛です。黒色のガマ口カバンには、バスの切符や切符を切るハサミを入れていたそう。乗ってきたお客さんに行き先を聞き、切符に書かれている行き先にハサミで穴を開ける。そしてお金を受け取る。切符を切る「パチン!」という音が聞こえてきそうです。
「笛は何に使うんですか?」と聞いたら「バックする時、吹くがよ。ピピーッ!ピピーッ!オーライ、オーライ!って」。
この写真は、土佐町西石原地区の旅館「くらや」の前で撮影した一枚です。「くらや」の建物は今も残っていて、当時の街の面影を伝えてくれます。「このくらやに、歌手の村田英雄が泊まった」のだと花美さんは教えてくれました。
この後、花美さんはご結婚され、車掌さんのお仕事は退職されました。「車掌の仕事は楽しかった!」とにっこり、懐かしそうに話してくれました。
このかっこいいボンネットバスを見てください!昭和30年代に、土佐町で走っていた高知県交通のボンネットバスです。
このバスは、土佐町と同じ嶺北地域内の大豊町「大杉」行き。バスの横の表示には「田井-大杉」とあります。土佐町の中心地「田井」から大杉行きのバスが出ていたのですね。
各家に車がなかった時代、貴重な移動手段として、たくさんの人たちを運んでいました。現在は乗用車で約30分くらいの道のりですが、当時はお客さんが乗ったり降りたり、もっと時間がかかっていたことでしょう。
これは、土佐町の窪内花美さんが見せてくれた写真です。写真のバスの乗降口に立っているのが窪内さん。窪内さんはバスの車掌さんをしていました。
当時は「バスの扉が閉まらないくらい人が乗ってねえ、閉まらないのにそのまま走っていた。今やったら問題やろうねえ」と話してくれました。