先日公開した記事「川村長康さんの場合」でさめうらダム建設当時のお話を伺った、川村長康さんからお借りしたアルバムの一枚。
ダムが!途中!作りかけ!
土台が完成したくらいの時期でしょうか。ちなみに早明浦ダムは1966年(昭和42)に着工し、1972年(昭和48)に完成しています。なかなか貴重なタイミングでの一枚と思います。
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この見事な木を見てください!
これは土佐町の川村雅史さんが撮影した、柿の木の写真です。雅史さんは現在83歳。土佐町の早明浦ダムの底に沈んだ、柿の木地区に住んでいました。
柿の木地区には、一本の大きな柿の木がありました。
それはもう見上げるような大木で、甘くて美味しい実がたくさんなったそうです。この柿の木からあったことから、この地は「柿の木」と呼ばれるようになりました。
写真の木のそばに立っている男性は、川村かいじさん。同じく柿の木地区に住んでいた人だそうです。写真を撮るためにわざわざ着替えに帰り、おしゃれをしてやって来たのだとか。当時は写真を撮ってもらうことは、特別なことだったのでしょう。
写真の柿の木は、幹が真ん中で分かれています。梯子をかけてそこまで登り、夢中で柿の実を収穫したそうです。でもそれ以上登ることはとても無理、高いところの柿は泣く泣く諦めたそう。木の下では、指をくわえた子どもたちがうらめしげに見上げていたかもしれませんね。
この柿の木は、柿の木地区がダムの底に沈む前に枯れてしまったそうです。
この写真は、土佐町の森地区に住む上田英一さんのアルバムの一枚です。
英一さんは現在92歳。10年ほど前まで、森地区で上田百貨店という商店を営んでいました。
若い頃、森地区の消防団にも入っていたそうで、これは操法大会で入賞した時の写真です。操法とは、消防団員がポンプ車や小型ポンプの取扱い、操作の手順を習得する訓練のこと。その操法の技術を競う大会を操法大会といい、今でも2年ごとに開かれています。(注:コロナ禍に伴い、昨年・今年度は中止になっています)
前列右端が英一さん、この時30代。
当時は嶺北消防署がなく、各地区に消防団がありました。火事が発生すると半鐘を鳴らし、町内に火事を知らせたそうです。その音を聞き、消防団員は自分の仕事を放り出して現場へ向かいました。
森地区にはポンプ車が一台あり、飛び乗って現場へ。けれども、ホースからまともに水が出ず、火を消せずに全燃してしまうことも多かったそう。
土佐町には現在も消防団が各地区にあり、町内放送が入ると団員は昼夜を問わず現場へ向かい、町の人たちの安全を守ってくれています。
*現在の消防団(田井地区)です。
これは、土佐町の川村雅史さんが見せてくれた写真です。
雅史さんは現在83歳。土佐町の早明浦ダムの底に沈んだ、柿の木地区に住んでいました。これはダム建設当時の話を伺っているときに見せてくれた一枚です。(当時のお話は後日、「さめうらを記す」でお伝えします)
左に見えるのは、雅史さんのお父さんが営んでいた写真屋「ホワイト写真館」。この写真屋さんは現在の中島地区・中島観音堂のそばにあったそうです。
右から二人目の男性が、雅史さんのお父さん。右の女性は雅史さんのお母さんの妹で、妹夫婦が車で遊びに来た時の写真だそうです。
なんてかっこいい車!
ナンバーは「高385」、シンプルでいいなと思います。高知県で385台目の車だったのでしょうか?
車種については詳しくないし確証もないのですが、写真で判断するにアメリカ車フォードの「ロードスター」なのかな?と思います。詳しい方がいたら教えていただけると幸いです。
道は舗装されておらず土の道。土煙をあげて走るこの車を、道ゆく人が振り向いていたかもしれないですね。
地蔵寺西村家系譜(復刻版)からの一枚です。
地蔵寺西村家系譜(復刻版)は、タイトル通りなのですが地蔵寺の西村家の方々が編んだ西村家のヒストリー。一冊の本となって記録されています。
その冒頭に掲載されている一枚の写真。地蔵寺の、おそらく集会所で撮影されたものと思われます。
今年、とさちょうものがたりは地蔵寺の地蔵堂の阿吽の龍の木像をモデルに「土佐町オリジナルポロシャツ」を作っていますが、もしかしたら地蔵堂の改築のときの一枚かもしれません。
というのも、写っている方々の最後列右から2人目が徳亀知さん、左下が弟子時代の福蔵さん。どちらも地蔵寺の大工さんです。地蔵堂をとても大切にしていた、実際に地蔵堂の改築に携わった大工さんたちなのです。
「相川小学校の本棚から」シリーズです。
この二本杉、見覚えがある方々も多いのでは?
「みんなのアルバム」は土佐町の昔の写真を発掘して、みんなの「記憶の財産」として共有しましょう、という連載です。
昔を懐かしむためではなく、この地の人々はこうして町を作ってきたという道を少しでも知るために。
しばらく情報の全くわからない写真が続きますがひらにご容赦を!
公開した写真の情報は、どんな小さなことでも募集中です。なにかしらピンときた方は編集部までご連絡をお願いします。