ある日、編集部に一本の電話がかかってきました。
それは農協の冊子「JA広報通信」のライター、則竹知子さんからでした。
「地方のメディアを取材しています。ウェブで『とさちょうものがたりZINE』を知り、気持ちを込め、こだわりをもって作っていることを感じました。創刊の経緯や思い、どのように製作しているかを取材させてほしいのですが」とのこと。
則竹さんは「とさちょうものがたりZINE」を読み込んで、取材してくださいました。
インタビュー記事の一部をご紹介します。(全文は写真で読むことができます。)
−創刊の経緯を教えてください。
石川
創刊の1年ほど前に、町のウェブ サイト(以下サイト) をオフィシャルとは別に新しく作りたいという話を町役場 の人から聞きました。 話の流れで私がや ることになったとき、 名所やおいしい店 紹介など、ネットで検索すれば出てくる ような情報ではなく、もっと深くて捉えどころのない田舎の価値や、言葉になりにくい良さを伝えるサイトにしたいと思 いました。 サイト開設後は、コンテンツを増やしたり、リアルの企画と連動させたりと、 土佐町の魅力を発信するためいろいろと取り組んでいました。
あるとき、東京で活動する知り合いの絵描きを町に呼び、 1週間の滞在の間に 町の人たちの絵を描いてもらう企画を立 てました。 描いてもらった本人はもちろん、周りもとても喜んでいる姿を見て、 これをまるごと一冊にしよう! という話が出てきました。お年寄りの多い町なので、皆に見てもらうにはサイトだけでは限界があります。形として残せるものとして、『とさちょうものがたりZINE』が誕生しました。2018年7月のことです。
鳥山
今まで話を聞いた人たちは、以前から関係のあった人たちが多く、その関係を踏まえて深い話を聞くことができた気がします。 今後はあまり接点がなかった人からも話を聞く機会が増えると思うので、先入観を持たず、その人に共鳴する部分、琴線に触れる言葉を見つけられたらと思います。
石川
写真を使って、自分の手が届く範囲で物を作って届ける。それが相手をちょっと笑顔にすることができた、そんな手応えを感じることがあります。土佐町みたいなローカルの規模が自分にちょうど良い。「冊子が届いたよ!」「サイトの記事、更新したね!」などの声も直接聞けますし、町の人が「とさちょうものがたりZINE」を自分たちのものとして考えてくれていると気付いたとき、意外なうれしさがありました。この町に移住して、自分はこういうことをやりたかったんだと気付かされました。
鳥山
今までやってきたことや普段考えていることを言葉にすることで、あらためて初心に帰るような気持ちになりました。
とさちょうものがたりが始まって5年目に入りましたが、今立っている場所から来た道を振り返る、このような機会をいただいて感謝しています。
則竹さん、ありがとうございました!
のりたけともこ
則竹です。
インターネットの導きにのって、とさちょうものがたりで作っている2021年版のカレンダーを見つけました。久しくカレンダーを買うことはなかったのですが、一つひとつの数字からあふれてくるエネルギーに魅了され、思わず注文。これが今回の取材の始まりです。
取材はオンラインでしたが、その後、お会いする機会に恵まれ、さらにしあわせな時間を味わうことができました。
こちらこそ、鳥山さん、石川さん、ありがとうございました!
とさちょうものがたり
則竹さん、こちらこそありがとうございました!
則竹さんのお人柄に癒されながらお話させていただいて、とても良い時間をいただいたなあと思っています。
またお会いできる日を心から楽しみにしています。その時は、高峯神社へ行きましょうね!