僕たちの暮らしで大切に思っているのは、「食」。
イベント中の食材は基本的に、目の前の田畑から採ってきたものや地元産野菜、それと自家製常備菜や発酵調味料だ。
魚が釣れれば、それをさばいていただくこともある。
身体と環境は一体であると考える「身土不二」をベースに、より身近で栽培されたもの採れたものを摂り入れる。
カレールーやそうめんなど、市販の商品を購入するときは、シンプルな原材料で生産された商品を選んでいる。
調理するときは、食材を可能な限り丸ごと利用する。
「一物全体」は、全てのものは全体でバランスが取れている、という考え方だ。
だから、皮も根っこも工夫して食べる。結果、生ゴミはほとんど出ない。
出来上がった料理は自分が食べられる分だけ、食器によそう。
嫌いな野菜は無理に食べなくてもいい。食べたい、美味しい、と感じるものを食べる。
いのちに、作ってくれた人に、感謝していただく。
近くで採れた野菜を料理し、食べて、消化し、それが身体の栄養となる。
トイレで出したものは堆肥として土に還し、それがまた野菜を育てる。
そんな循環を「食べること」で体感していく。
子どもたちは、遊んでいるとき以外ほとんど家事をしている。
そして、食事に費やす時間が一番多い。
準備から調理、片付けまで、一日三食食べることがこんなに大変だなんて!
あれ?普段家では誰がしてるんだっけ?
そんなことも、笹の日々で見えてくるかもしれない。
最終日。笹の暮らしはどうだった?と聞くと、
「川遊びが楽しかった」「食事が美味しかったけど大変だった」「トイレ掃除が嫌だった」
などなど、いろんな答えが返ってくる。
そして、どの顔も笑ってる。その表情を見て、あぁ今年もやって良かったなとホッとする。
あんなことを経験させたい、こんなことさせてあげたい、と僕の足りない頭でいろいろ考えるけど、
その枠を超えて子どもは体験し理解していく。
ごちゃごちゃ言葉を並べるより、彼らの好奇心を思う存分発揮出来る環境を作り見守っていればいい、そう思いはじめてる。