分類キク科アザミ属の多年草
分布本州、四国及び九州に分布する
概要花期は5~8月
撮影2023年6月/土佐町高須
アザミには品種(※ひんしゅ)や変種が多く、世界に250種以上、日本にも100近くあるといわれています。
嶺北地域では春から夏に咲くのはノアザミ(野薊)だけで、この時期の野山でアザミを見掛ければそれは間違いなくノアザミです。
土佐町高須の高台にある牧場の周辺には季節ごとに色々な花が咲きます。つい先日訪れた際には、牛が放たれる前の広い放牧場に群れて咲くノアザミが出迎えてくれました。
草原いっぱいに紅紫色の頭花が立ち上がり、ひときわ目を引く光景でした。
付近には笹ヶ峰登山道へ向かう道路があり、沿線にはニガナやハナニガナ、ウマノアシガタなどの黄色い花、アオテンナンショウやナンゴクウラシマソウ、スイカズラ等々沢山の花が咲いていました。
真っ白なウツギの花にはアサギマダラ(※浅葱斑)が来て羽を休めていました。
以下、花のいくつかを掲載します。
ニガナ(苦菜)
【キク科ニガナ属の多年草】
花びらは5~7枚で、黄色い花を咲かせる。
シロニガナ(白苦菜)
【キク科ニガナ属の多年草】
ニガナの品種。ニガナの白花をシロニガナという。
ハナニガナ(花苦菜)
【キク科ニガナ属の多年草】
ニガナの品種。ニガナに似ているが、花びらが8~11枚ある。ちなみにハナニガナの白花はシロバナニガナと呼ばれる。
ウマノアシガタ(馬の足形)
【キンポウゲ科キンポウゲ属の多年草】
光沢のある5弁花を咲かせる。果実は金平糖のような形をしている。
花の紹介はこのぐらいにして、以下、赤い実を2種掲載します。
ヤブヘビイチゴ(藪蛇苺)
【バラ科キジムシロ属の多年草】
葉の先がやや尖る。果実の直径は1.5~2.5㎝。毒はないが、食べて美味しいものではない。よく似たヘビイチゴは葉の先が円く、果実が小さくて直径1.5㎝に満たないものが多い。
クサイチゴ(草苺)
【バラ科キイチゴ属の落葉小低木】
茎や枝に細かい棘がまばらにある。果実の直径は1~2.5㎝。食用になる。酸味が少なく甘くて美味しい。
※品種(ひんしゅ):植物分類における階級の一つで変種より下位のランク。花の色の違いなどごく一部のみの違いがある個体のこと。
※アサギマダラ:海を越えて旅をする渡り蝶として有名。春から夏にかけて南から北へ移動し、秋になると南へ移動する。