インド。
ヒンズー教徒が人口の8割を占めるこの国で、近年、仏教徒に改宗する人々が爆発的に増えているそうです。
ヒンズー教(バラモン教)が数千年の間に作り上げたカースト制の中で差別され続けてきた人々が、こぞって差別のない仏教への改宗を行っているというのです。
その数、2017年現在では一説によると2億人とも言われています。
社会上、職業上、仏教への改宗を公にできない”隠れ仏教徒” が多く存在するために、正確な人数は誰も把握できていないようです。
ここから本題。
その2億人のインド仏教徒を導く最高指導者が、ひとりの日本人のお坊さんってこと、知っていましたか?
その人の名は、
佐々井秀嶺さん。
驚くほど多くのインド人から尊敬され慕われているこの佐々井上人が、来る6月21日、高知県土佐町に来訪されます。
佐々井秀嶺(ささいしゅうれい)
1935年、岡山県生まれ。インド仏教指導者。1988年インド国籍取得。ラジブ・ガンディー(当時の首相)からインド名、アーリア・ナーガルジュナを授与される。1960年、高尾山薬王院(真言宗智山派)にて得度。タイ留学を経て1967年渡印。1968年、カースト差別に苦しむ人々を救う人権運動でもある、インド仏教復興運動に身を投じる。2003年にはインド政府少数者委員会仏教徒代表にも選出された。 (「必生 闘う仏教」 集英社新書より)
”インド政府少数者委員会 National Commission for Minorities (NCM)” は、様々な宗教や言語がひしめく合うインドで、軽視されがちなマイノリティの声をすくい上げることを目的とするインド政府の機関。
当日は「現代日本人が見失ったもの」というテーマで、佐々井上人の目から見た日本について講演していただきます。
日時は6月21日(水)19時〜(18時半開場)、会場は土佐町農村集落改善センター(住所:高知県土佐郡土佐町田井1450)です。
煩悩なくして生命なし。必ず生きる……必生。この大欲こそが、大楽金剛です。すなわち、煩悩は生きる力なのです。ー佐々井秀嶺
文:石川拓也