当ウェブサイト「とさちょうものがたり」は本日6月15日にオープン1年となりました!
これもひとえにいつも訪れていただいている読者の方々、そして楽しんで記事を作成してくれる執筆陣、様々な形で支えてくださっているたくさんの方々、みなさまのおかげです。改めて御礼申し上げます。
今回は1周年記念として、とさちょうものがたりが手がけた記事の中で、特にゲストを招いて開催された講演やイベントを、何回かに分けて振り返ってみたいと思います。
No.1 インド仏教最高指導者・佐々井秀嶺さん
佐々井秀嶺さんはインド仏教徒1億人の最高指導者です。
仏教徒の正確な人数は誰にも把握できないそうで、一説では2億人とも言われています。インドの歴史の中で長く過酷な差別を受けてきた不可触民(ダリット・アンタッチャブルなどいくつかの名称があります)を救うためにはカースト制度による差別を否定する仏教しかない、とヒンズーから仏教への改宗を彼らに勧め、現在仏教徒の数は急上昇しているそうです。
おそらく日本の人口と同じくらいか、またはそれ以上の人数に達しているということは、有史以来の日本人指導者が率いる団体・グループとしてはダントツで最大の規模ということです。
佐々井さんの本拠地であるインド中部の都市ナグプールのお寺を2014年に石川が訪問したご縁から、佐々井さんの土佐町講演が実現しました。
ウェブサイト「とさちょうものがたり」がオープンしたのが2017年6月15日。佐々井さんの講演は6月21日です。実はとさちょうものがたりのオープンはもう少し後になる予定だったのですが、佐々井さん講演の告知とレポートを「とさちょうものがたり」でしたくて前倒ししてオープンしました。
佐々井さんが率いるインド仏教は「行動する仏教」「闘う仏教」とも言われ、他国の仏教と少し趣が異なります。
机上の思想や理論は、行動や実践のためにある。
考えてばかり、話してばかりでは現実は何も変わらない。佐々井さんはご自身の人生を通してそういったことを体現している方です。だからこそ続々と、被差別カーストの人々がその門を叩きにやってくる。
「人の暮らしの価値」や「仕事やお金との距離感」などを根源的なところから見直してみたいという側面を当初から意識していた「とさちょうものがたり」にとって、そのスタートに佐々井秀嶺さんの講演があったということはとても象徴的な出来事だったと今でも考えています。
土佐町にいらっしゃった実物の佐々井さんは、なんというか、陽性のエネルギーの塊のような方。
ネガティブなことも佐々井さんというフィルターを通すとカラッと明るくなるような力のある方で、1億人規模の民衆に信頼され応援されるというのは、佐々井さんのこういう力が大きいのだろうなと感じました。
佐々井さんの著書を読むと、人生の様々な局面で過剰なまでに大きな苦悩を抱えてこられ、またそれをカッコつけるでもなくそのまま吐露されているのですが、そんな話もなんとなく陽性でユーモラスな手触りがあるのです。
講演前には土佐町の産物で作った手料理をお出ししました。佐々井さんを含めたご一行4名の方々がとても喜んで食べていただいた姿が嬉しく印象的でした。下の動画にもありますが、アユを頭からムシャムシャ食べていましたね。佐々井さんが故郷の村を出て以来初めて食べるアユだったそうです。
ご協力いただいた土佐町の方々や、遠くから足を運んでくださった方々に改めて感謝です。