別の記事でも触れましたが、土佐町のフリーペーパー
とさちょうものがたり ZINE
を創刊しました。創刊号は「下田昌克、土佐町を描く。」です。
去る10月、土佐町を訪れた絵描きの下田昌克さんが描いた、土佐町の人々と風景の絵をふんだんに掲載しています。
下田昌克さんの独特な視点から描かれた土佐町の魅力を、濃縮されたそのままの形で町内外に広くお届けしたいと思っています。
ZINE(ジン)
「magazine」(雑誌)が語源とされる。リトルプレスとも呼ばれる少部数オリジナル出版。流通や企業規模などに左右されず表現できる手段として1960年代に米国で生まれ、90年代に西海岸を中心に広まる。国内でもZINEを発表・販売するイベントやZINE専門の書店などが出現し、関心を持つ人が広がっている。
今回、このように雑誌という形態で発行することは「とさちょうものがたり」にとってとても大切な意味があります。
ひとつは、ウェブが届きにくい人や地域にも、価値ある(と思える)ことがらを伝えていきたいということ。
土佐町という場所では、過疎化、特に山間部や小さな集落での過疎化と高年齢化が著しい。これは統計やデータではなく、ここに暮らす多くの人が身体で受け止めている実感です。
現時点において、高年齢化が進むということはすなわちウェブへのアクセスを持たない人がたくさんいるということと同義語なのです。とさちょうものがたりは、そういった方々にも、(私たちが今立っている)土佐町の新しい魅力を届けていきたいと考えています。(ということをウェブで書いているという矛盾はひとまず置いておいて)
もうひとつは、町で起こった素敵なできごとを、形にして残しておきたいということ。
ともすれば膨大な情報の大波に飲み込まれがちなこの時代において、形にしておかなければたやすく流れていってしまうものごとを、できるだけ丁寧に心を尽くして残しておきたいと考えています。
今回の下田昌克さんの1週間に関しては、みつば保育園や土佐町小学校のたくさんの子どもたちが関わってくれました。たとえば10年後20年後、彼らが大きくなった時に、本棚からこの本を手に取って、2017年10月のあの瞬間に戻れるポイントを作っておきたい。またそれがこういったイベントを開催する大きな意味でもあると思っています。
そしてこれまた大切なことですが、これは「とさちょうものがたり ZINE」の創刊号です。
現在のところは不定期発行とさせていただいていますが、2号、3号と続いていきます。
こちらもお楽しみに!
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