「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店(11月16日・17日開催)」出店者紹介
この記事は、2019年11月16日・17日に開催される「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店」に出店する土佐町の事業者さんたちを紹介するページです。イベント当日は、ここにご紹介していく土佐町の食べ物や木工品を製作販売している方々が集結します。みなさまぜひお立ち寄りください!
季節の焼き菓子OriOri
「季節の焼き菓子OriOri」を営む仙田聡美さんの工房へ伺うと、木の机には、みどり色の新鮮なすだちがたくさん入ったカゴが置かれていました。「子どもの同級生のお母さんが、よかったら家で採れたすだちを使って、と分けてくれた」とのこと。すだちは塩漬けにしてクラッカーやスコーンなどに入れるのだそうです。
「季節の焼き菓子OriOri」という屋号は、“四季折々”という言葉から生まれました。
聡美さんの焼き菓子には、季節ごとのこの地の野菜や果物がたくさん使われています。
グラノーラの干しりんごは、土佐町の湖畔りんご園のりんご。
マフィンの巨峰は、土佐町のミシマファームの巨峰。
クッキーやグラノーラで使う米粉は、れいほく産のお米でできています。
焼きたてのマフィンがオーブンから取り出された瞬間「わあ!」と思わず声が出ました。知り合いの人が採りたてを分けてくれたというイチジクが、マフィンのてっぺんでつるんと光ってとてもきれい。そして、なんていい香り!
自分の暮らしている場所に季節ごとの食べものがあって「たくさん採れたから持って来たよ〜」と分けてもらったり、野菜や果物を作った人の顔が見える環境はとてもありがたいと聡美さんは話します。
それはこの地で暮らしている喜びのひとつであり、強みでもあるのだなと感じます。
グラノーラに入っている干しりんごは聡美さんが作っています。土佐町の湖畔りんご園を訪ねてりんごを分けてもらい、薄くスライスし、空模様と相談しながら干すことで完成する干しりんご。お菓子の素材ひとつひとつに時間をかけ、販売できるかたちにするまでどれだけ試行錯誤を繰り返してきたのだろうと思います。
乳製品や卵を使わずにお菓子を作る聡美さん。出張販売やイベントなどでお菓子を販売することも多いそうですが、アレルギーを持ったお子さんのお母さんが、目の前に並んだお菓子を見て「こんなにたくさんの中から選べるなんてうれしい」と言ってくれたことがとても嬉しかったそうです。
「東京にいる時にオーガニックの食材を販売する会社で働いていて、真摯に食べものを生み出している作り手の人達とたくさん出会って、何かを作っている人ってかっこいいなぁと憧れの念を持ちました。まだお菓子作りもしていなかったし何を作りたいという思いもなかったけれど、いつか自分も何か作る仕事をしてみたいという気持ちはその時からだったと思います」
その時は気づかなくてもいつか振り返った時、実はあのことと繋がっていたのかと実感する瞬間があります。今、目の前にあることも、きっと未来のどこかに繋がっているのでしょう。
「お菓子を作っていると、誰かが作ったものをバトンタッチして受け取っている気持ちになる」
そう話してくれた聡美さんの言葉がとても心に残りました。
蔦屋書店でのイベントでは、イチジクのマフィン、巨峰のマフィン、米粉のグラノーラやスコーンなど、土佐町やれいほく産のものを使ったお菓子を色々持っていきたいとのこと。
「季節の焼き菓子OriOri」は11月16日(土)のみの出店になります。どうぞお楽しみに!
*マフィンに使われている巨峰を作っている土佐町のMISHIMA FARMさんの記事はこちらです。
*高知蔦屋書店でのイベント詳細についてはこちらからどうぞ!