「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店(11月16日・17日開催)」出店者紹介
この記事は、2019年11月16日・17日に開催される「とさちょうものがたり in 高知蔦屋書店」に出店する土佐町の事業者さんたちを紹介するページです。イベント当日は、ここにご紹介していく土佐町の食べ物や木工品を製作販売している方々が集結します。みなさまぜひお立ち寄りください!
MISHIMA FARM
山中敏雄さん・こずえさん夫婦が営む土佐町の小さなワイナリー、ミシマファーム。
今から60年前、こずえさんのお父様である山中義雄さんが植えたぶどうの木々がミシマファームを支えています。敏雄さんとこずえさんが結婚してから「たとえ一粒もぶどうが実らなくても、化学農薬・化学肥料は使わない」という約束のもと、土を作り、苗を植え、ぶどうの栽培を行いながらこの場所を守り続けて来ました。
義雄さんが亡くなり、あとを引き継ぐ決心をしたこずえさん。ぶどう園を継いだばかりの頃は、ぶどうの収穫・出荷が追いつかず、実ったぶどうの9割を腐らせてしまっていたそうです。
これからもぶどうを育て、食べていくことができるのだろうか…。ぶどう園を守っていくことができるのだろうか…。
悩む敏雄さんとこずえさんを日々農園に向かわせたのは、先代の義雄さんの存在でした。
高知では栽培不可能と言われていたぶどうを育て上げた義雄さん。そのぶどうの木を無下に切り倒せるかと言ったらそれはできない。この場所で自分たちに何ができるかと試行錯誤する中で生まれたひとつの思いがありました。
「たとえ房のほとんどが食べられない状態になっていたとしても、ひと粒、ふた粒だけでも収穫できるものがあればそれを大切に使いたい。せっかく作ったぶどうを一粒たりとも無駄にしたくない」
「ワインを造ろう」
これが、高知県初のぶどうを使ったワイナリー、ミシマファームのスタートでした。
ワイナリーはただいま2年目の醸造真っ最中。
「ワインを造ることは、この家をずっと紡いでいくという中のひとつのチャレンジ。小さい農業の規模でも、こうしたらうまくいくんじゃないかと試行錯誤し、諦めずにチャレンジする姿を見てもらいたい。次の世代に手渡す時に、農業をもっと可能性のあるものにしていきたい」
「毎年、ワインの味は変わります。ぶどうの味も変化するので、毎年同じ味のものが作れるとは思っていない。このワインができるまでの経緯を思い浮かべながら飲んでもらえたらうれしい。ワインの持つものがたりを感じてもらえたらと思っています」
と2人は話します。
ワインを通じてミシマファームを応援してくれる人たちがこの場所を訪れることができるよう、隣接する古民家「地蔵庵」での宿泊とぶどうの収穫体験ができる仕組みを考えているそうです。
蔦屋書店のイベントでは、土佐町・ミシマファームで生まれたワイン「土佐ぶどう酒」を販売します!
自家栽培ぶどう100%のワインをどうぞお楽しみに!