「エンゲージド・ブディズム入門 しあわせの開発学」 スラック・シワラック ゆっくり堂
エンゲージド・ブディズム(Engaged Buddhism)は日本語で「社会参画仏教」と訳されています。語感としては「行動する仏教」「闘う仏教」という意味。
「お坊さんは閉じこもって座禅や瞑想ばっかりしないで、社会の問題と真正面から立ち向かうべき」という姿勢を基にしています。
そういえば、とさちょうものがたりオープン直後に土佐町で講演をしていただいたインド仏教の指導者・佐々井秀嶺さんも「行動する仏教」を体現した人のひとり。「思想や知識は行動のためにある」ともはっきり仰ってました。
この本はエンゲージド・ブディズムの指導者スラック・シワラックの視点から、社会がなかなか解決できないでいる様々な問題について、また問題に対する考え方や解決法について語られます。「行動の人」が語る言葉には一種の重さと説得力がありますね。
GNH(国民総幸福度)の話も出てきます。印象的だったのは、「小さいビジネスをしよう」という文章。ビジネスを大きくすること、際限なく成長させることに目標を置くこと自体がそもそも間違っているし不可能なことなのではないか、という考え方。
現在、土佐町役場が準備中のGNH(国民総幸福度)による「土佐町のものさし作り」にもとても参考になる話です。