「望郷太郎」 山田芳裕 講談社
「Dr. Stone」 稲垣理一郎(原作)Boichi(作画) 集英社
「この世界が消えたあとの科学文明のつくりかた」 ルイス・ダートネル 河出書房新社
「ゼロからトースターを作ってみた結果」トーマス・トウェイツ 新潮社
まったく関係のなさそうな4冊を、なぜ一つにまとめて紹介しているのか?
表現手法はそれぞれユニークに異なってはいるものの、その表現の底辺に流れる欲求やスピリットの部分で、共有しているものが多いと思い、敢えて4つまとめての紹介にしました。
その共通項は何か?
答えは「この科学文明社会がフラット(もしくはペシャンコ)になった世界」の視点。
「望郷太郎」は大寒波で、「Dr. Stone」は石化光線、「この世界が消えたあとの〜」は今後そういった状況を想定して、「ゼロからトースターを〜」は、原材料からトースター1個を作るという実験。
このうちのどれもが間違いなくおもしろくて、今後それぞれ各論で紹介したいと考えていますが、こういった共通項を主題に持つ本や物語が、現在の世の中で人気を集めている理由は何か?
そこに文明病を患う現代人全員の、本能に近い部分にある欲求がかいま見えるような気がします。