「ぼくと象のものがたり」 リン・ケリー作 すずき出版
貧しさのために学校に行けず、一日中働かなければならない少年ハスティンは、妹の治療費のためにサーカスに出稼ぎに売られます。
そこで密漁によって家族と引き離された子象のナンディタと出会う。
人権を無視し、動物を虐待しもののように扱うサーカス団での生活は絶望的とも思えた。
子象とハスティンはどのように解放されてゆくのか…。
世界の国々の中の最低限の子どもの権利が保証されていない子どもたちについて、この本は目を開いてくれます。
そして、象が誰かを助けるために自分の命をも差し出す、愛情深い動物であることも教えてくれます。
藤田純子