七人家族になって、「家族増えたなあ」と実感するときがある。
ひとつは、寝るとき。
六畳部屋に布団を三組敷く。「親子川の字」なんて言うけれど、うちは五番目が生まれて「川」の字二つを超えて、「川川1」となった。実際にはこんな風に整然と並んで朝を迎えることはなく、同じかわでも、「河」みたいになってることも多い(河は八画だけど、布団に潜り込んでくる猫が加わるとぴったり)。
狭いからあっち行ってだの、この毛布は僕のだの、言ってるうちに寝息が聞こえる。
ふたつめは、お風呂に入るとき。
流石に七人いっぺんに入るのは無理なので、ふたグループに分かれる。
最近は以下のメンバーが基本だ。*()内は年齢です。
先発隊は、父ちゃんと長男(8)次男(6)次女(3)。
遊び盛りの三人は、狭い風呂場でも楽しそう。潜ったり、お湯を掛け合ったり、まあやかましい。風呂に入るのが好きな僕だけど、このメンバーとゆっくり湯に浸かるのは不可能だ。飛沫がかかり、足を踏まれ、それでも動かずに(動けずに)ジッとしているのは、ほとんど修行。そのうち誰かがのぼせてきて、次のグループと交代する。
後発隊は、母ちゃんと長女(10)、そして三女(4ヶ月)。
こちらは湯船のスペース的にだいぶ余裕があると想像する。しばらくすると、長女の「たね出まーす」の合図で父ちゃんが迎えに行き、ホカホカになった三女をタオルに包み、母屋に戻る(風呂とトイレは別棟)。どういう理由なのか、彼女は服を着せられるのがたいそう嫌いで毎回泣かれてしまう。父ちゃんは毎回試行錯誤、あやしたり着せ方を変えてみるが未だ正解に至っていない。