10月最後の日曜日、土佐町の上ノ土居地区で地域内の草刈りが行われました。地区内の3つの班の内、2つの班が「御旅所(おたびしょ)」を担当しました。
御旅所は、神社から出たお神輿が休憩する場所のことです。約3kmほど離れた白髪神社から出たお神輿が、この御旅所によくやって来たそうです。お神輿を担いでいた子どもたちもこの場所で休憩。そしてまた白髪神社へ戻っていく。以前はよく行われていたといいます。
御旅所はいわば、神さまの休憩所。写真中央左、水路の上にかかっている小さな橋を渡り、上ったところに御旅所はあります。
橋を渡り、きれいに草を刈られた坂道を上っていくと…
2本の大きな木に挟まれるように、コンクリートの石碑のようなものが建っています。
これが御旅所です。「白髪神社御旅所」と書かれています。近所の人が「この手前と奥に渡すように、お神輿を置いた」と教えてくれました。
担いできたお神輿を置いて、ほっと一息。子どもたちや地域の人たちのワイワイした声が聞こえてくるようでした。
白髪神社は上ノ土居地区の氏神さまです。
白髪神社は、明治時代まで森郷として、郷内28箇所の総天暦28箇所の総氏神でした。現在の森地区は、区画整備により7集落で形成され、鎮座する宮古野地区をはじめ地蔵寺川上に伝い、南泉・東境・南境・大谷・中村・上ノ土居地区の総氏神とされています。
昨年6月、白髪神社の行事「輪抜けさま」に参加していた各地区の総代さんの中に、上ノ土居地区の方がいました。年間を通して行われる白髪神社での行事にも、上ノ土居地区をはじめ各地区の総代さんが参加されています。
御旅所の存在を知り、地域と白髪神社との強い結びつきをあらためて感じたのでした。