案の定、今朝もサワガニがダイブしている。
雨の翌朝には、山からの水を受けている乳鉢のような白くて小さい容器にほぼ100%ダイブしている。小さな蛇口から常に山水が注いでいるその容器(水深15㎝位)からは自力では到底出られない。雨の翌朝には溜まった山水をこぼし救出する。当のカニさんは助けられているとは露知らず、ハサミを振り上げ抵抗する。
赤色の甲羅・くすんだ黒っぽい甲羅、時には親子なのか大小2匹。延べにしたら何匹救い出したことか!
子供の頃のサワガニの思い出といえば、大谷様の谷でチョコマカと小集団で遊んでいる(or食べ物を探している)姿である。ダムもなく、当然南越トンネルもなく、澄んだ山水がどこからともなく大量に流れ落ちてくる冷たくて清らかな谷。
旧森中学校の裏手を分け入っていく、先の見通せない曲がり角を通り抜けると別世界、オニヤンマの飛び交う浅瀬、その先は大きな岩から水が流れ落ちていた。
大きな岩の上流、池のように水を湛えた箇所、そこがサワガニ達の住処。隣には通称「大谷様」と呼ばれる由緒ある神社、子供の私にとっては少し畏怖の念を抱かせる霊域。
カニさんのいる水場にはなかなか踏み込めず、オニヤンマの戯れる浅瀬でよく遊んだ。大谷様は覚悟の必要な場所であった。故に、大谷様のサワガニには滅多に御目文字できなかった。
50数年後の今、サワガニが庭まで遊びに来てくれる。
しかし、何故に雨の日に限ってダイブする?