今日は「地図上4」の場所にある石碑についてのお話です。
(「高峯神社への道 その3」はこちら)
3つ目の石碑からさらに坂道をのぼっていく。山の中を抜けていくくねくねした坂道の途中には、ここに一軒、ここにも一軒、とぽつんぽつんと道沿いに家が建っている。人が暮らしている家には洗濯物が干され、花が咲き、当たり前かもしれないが人の気配がする。竹やぶや杉林の間からこぼれてくる光の間を抜けると、道の左側にコンクリート塀が現れる。
その塀の片隅に4つ目の石碑はある。
4つ目の道しるべは、右は瀬戸方面へ、左は陣ヶ森へ向かう道との分岐点にある。
「従是(これより)三宝山」
この石碑は二つに割れてしまい、下の部分が行方不明になっているのだそうだ。
ちなみに左の道を選ぶと、陣ヶ森へたどり着く。
陣ヶ森の存在は、何ものにも代え難い。今この瞬間も、この場所にはこの風景が広がっている。
この石碑から先は、車一台通るのがやっとという道に入っていく。賀恒さんによると、この道は「馬道」というそうで、昔は馬一頭がやっと通れるくらいの道だったそうだ。馬道の先に暮らす山の人たちが、馬の背中にお米や生活用品、時には焼いた炭をのせて運んでいたという。
(「高峯神社への道 その5」へ続く)