2018年1月

 

 

山の人、町の人。先祖代々住む人、都会から越してきた人。猟師さん、農家さん、森の人、職人さん、商店さん、公務員…。

人口4,000人弱の土佐町にはいろいろな人がいて、いろいろな人生があります。

土佐町のいろいろな人々はどんな本を読んでいるのでしょうか?もしくは読んできたのでしょうか?

みなさんの好きな本、大切な本、誰かにおすすめしたい本を、かわりばんこに紹介してもらいます!

(敬称略・だいたい平日毎日お昼ごろ更新)

私の一冊

丸岡里奈

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「今日も嫌がらせ弁当」 ttkk(Kaori)ミキブックス

母から娘へ愛情たっぷりの手作り弁当!それがなぜ嫌がらせなのか?!開けてびっくりその中身は?!

丸岡里奈

 

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笹のいえ

コンポストトイレ 後編

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(前編はこちらです)

さて、実際に大と小をし分けることは可能なのだろうか。

慣れは必要だが、コツを掴めば問題ない。

まずどちらかの便座に腰を下ろし、気持ちを落ち着かせ、意識を自分の内側に向ける。

そうすると、どちらが先にやってきそうかなんとなく分かる。目的のバケツに移動し、実行する。

もし一緒に出てしまっても、ドントウオーリー、気にすることはない。

自分でお尻を動かすこのやり方を、遊びにやってきた義母が「全自動式」と名付けた。「全て」「自分(の尻)が」「動く」方式という意味だ。なるほど。

おっきいのは刈った草やら畑の残渣やらと一緒に積んでおき、年に一、二回天地返しをして発酵を促す。完全に分解されたうんちは、土の良い匂いがする。はじめて恐る恐る嗅いだときは感動した。

ちいさいのは、水で数倍に薄めて土に流す。栄養分は土に残り、余分な水分は土壌にフィルターされて川に流れていく。

汲み取りする必要がないのでコストが抑えられるのは嬉しいメリットだが、それ以上に、自分たちがこの環境の一部になっているという実感は大きな喜びだ。

自分たちから出たものが大地に還ることで、どんな食物が自然への負担が少ないのか、なにを口にするのか、を考えるようになった。誰もが健康を望む世の中で、一般的に「何を食べるのか」は話題になるが、身体から出て行くものはあまり語られない。しかし、出すものを気にすることは、生き方を考えることにつながっていく。

そんなわけで、毎日のトイレタイムを楽しんでいる我が家だが、改良&挑戦したいことがある。

温かい季節になるとどうしても虫が出るので、処理する場所を母屋からより離すか、場所自体になにか工夫をするか検討中。

そしてトイレットペーパーは購入しているので、将来はその辺の葉っぱを取ってきて代わりに使おうか?と企んでいる。例えば、蕗(ふき)の葉はとても柔らかく、「拭き」心地が良い。名前の由来がそこから来ているという説もあって、なんだか嬉しくなる。

 

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私の一冊

鳥山百合子

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「トットちゃんが出会った子どもたち」 田沼 武能  岩崎書店

ユニセフ親善大使の黒柳徹子さん。私が子どもの頃、世界の紛争地の子どもたちを訪ねる黒柳さんのドキュメンタリーをテレビで見たり、母がこういった展覧会によく連れて行ってくれて、世界にはお腹をすかせて痩せ衰えて死んでいく子どもたちがいること、戦争で両親を目の前で殺されてしまった子どもたちがいること、働かなければいけなくて学校に行けず1日かけて水汲み(その水も泥水である)をしている子どもたちがいることを知りました。
知ったからといって私が今まで特に何かができたかと言えば何もできていません。ただ、世界にはこうやって生きている人たちがいるのだということを心のどこかにおいて今までやってきたように思います。
この写真を見ているとどんな状況でも、子どもたちは生きようとするのだと伝わって来ます。

世界は広い。
そのことを子どもの頃に少しでも感じられたことはとてもよかったと思います。
母に感謝。

                                    鳥山百合子

 

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笹のいえ

コンポストトイレ 前編

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笹のいえに出会う前、循環できる生活を夢見ていた僕たち。

自分たちから出た排泄物も土に還し、その大地の上で暮らそうという想いに至るのは、とても自然なことだった。移住先の家ではコンポストトイレを使って、毎日出てくる僕らの分身を無理なく無駄なく処理したいと考えていた。

笹にあったトイレはもともと汲み取り式(「厠」という言葉がピッタリな佇まいだった)。

これをコンポストトイレに改修するにあたって、

・自分たちで作り、直せること

・部品はあるもので、もしくは安易に手に入ること

・手入れと掃除が楽なこと

が大切だと考えた。

ネットで世界のコンポストトイレを検索したり、すでに実践してる友人のを見せてもらったりして、イメージを膨らませていった。

一番参考にしたのは、以前住んでいた小笠原諸島父島にある宿のトイレ。

大用と小用とバケツを分けて用を足しそれぞれを処分するやり方で、これだと臭いがかなり抑えられるし、清掃も苦にならない。流す必要がないので、水も不要だ。

使い方も簡単。

おしっこのときは、便座に座り用を足す。水洗トイレと違うのは、使ったペーパーを屑かごに捨てること。ゴミは薪風呂を沸かすときにまとめて燃やす。

うんちの場合、全体が隠れるくらいくん炭やおがくずを掛ける。特にくん炭には細微な穴が空いているため、ここが微生物の住処となる。また炭は土壌改良材としても優秀だ。

バケツにある程度貯まったら、決めた場所に積んだり流したりする。バケツをさっと洗って、ときどき日に当ててから元に戻す。慣れるまでは、排泄物を自分で処理することが最大の難関だが、こういうものだと腹をくくればなんてことない。手についたら、洗えばいい。

毎年行っている夏キャンプで子どもたちがトイレ掃除をするとき、ほとんどの子が嫌々バケツから顔を背けながらやる。「おえ〜」「きたな〜い」そんな声も聞こえてくる。そんなときに「どうして汚いって思うんだろうね。さっきまで自分のお腹の中にあったのに」と質問すると、うーん、と考え込んでしまう子がいたりして面白い。

僕はトイレに関してよっぽど言いたいことがあるみたいだ。長くなりそうなので、後編に続きます。

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私の一冊

式地真央

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「でんせつのきょだいあんまんをはこべ」 サトシン (作),‎ よしながこうたく (絵) 講談社

土佐町の式地真央さんが教えてくれた一冊。図書館で見つけて絵が面白そうだから借りてみたら、真央さんの子どもたちが気に入って4回もリピートして借りているのだそうです。
「道に落ちていたあんまんをありが苦労して運び、いざカットしてみたら肉まんやったという話(笑)」だと真央さんがとても楽しそうに教えてくれました。今度図書館で借りてみようと思います!

 

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ほのぼのと

かっちん

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リレー連載第1回目のテーマは “こどもの頃の遊び” 。第1走者は土佐町の田岡三代さんです。

 

当てると「かっちん!」と音がするので、その遊びをそう名付けたのでしょうか。

昭和37年前後、私が小学生だった頃の事です。

 

十字に引いた線の端っこに、小さな穴を五つ掘り、天国・地獄などと命名し、「かっちん」を転ばせて順番にそこへ入れていくという遊びです。
一番先に「天国」まで行った者が勝ち。

 

「ごはんでぇ~!早う帰りや!」と母たちの呼ぶ声がするまで、近所の子供達と遊んだものでした。

 

ずい分、霞がかかっている私の頭だけど、

何の不安もなく遊び呆けていた自分が懐かしい。

 

「かっちん」とは「ビー玉」のことです。

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私の一冊

石川拓也

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「ヒストリエ」 岩明均 講談社

名作「寄生獣」の作者が、2018年現在連載中の「ヒストリエ」。
地中海世界を広く征服したアレキサンダー大王(アレクサンドロス3世)に参謀として仕えたエウメネス(カルディアのエウメネス)を主人公にした歴史物語です。
 
史実としてのエウメネスの前半生は謎も多く、作者の創作も交えてのストーリーのようですが、これがまた出てくる人物がみな活き活きと描写されていておもしろい。紀元前3世紀当時、マケドニアを含む一帯が「ギリシャ世界」と認識され、「ギリシャ」という国ではなかったんだということも初めて知りました。
 
エウメネス自身の浮き沈み、困難を自力で乗り越えていく様は手に汗握ります。コンビニで漫画を買うことはほとんどないのに、土佐町のローソンでなぜか気になって買った一冊。しかも第2巻。
おもしろすぎて、後日1巻目から読み直しました。

石川拓也

 

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4001プロジェクト

筒井順一郎

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順一郎さんは、芥川という山深い地域に住んでいる。田んぼと、合鴨と、アメゴの養殖と、櫁(シキビ)の栽培と、杉の植林と、木材の加工をやっている。
僕が知らないだけでもっといろいろなことをしているはず。

つまり山の人。

たいていのものは自分で作り、自分で育て、自分で生きる。

山の人は山の掌の上で生きる術を知っている。

 

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西村ユウキCD「Live in 土佐町」店頭販売が始まりました!

2017年末に発売が始まった西村ユウキCD「Live in 土佐町」。
これまでとさちょうものがたり編集部の石川か鳥山を捕まえていただくしか購入方法がありませんでしたが、このたび土佐町近隣のお店にご協力をお願いし、店頭にて販売していただけることになりました!
ご協力いただいているお店のみなさま、本当にありがとうございます。

CDにはライブで歌った全12曲、土佐町で作詞作曲した『土佐町のうた』が収められています。

 

【CD販売場所】

むかし暮らしの宿 笹のいえ
〒781-3331  高知県 土佐郡土佐町地蔵寺3652

青木幹勇記念館
〒781-3401  高知県土佐郡土佐町土居437
TEL.0887-82-1600
開館時間:午後1時~5時
休館日:土・日・祝日・年末年始

cuddle cafe
〒781-3521  高知県 土佐郡高知県土佐郡土佐町田井1485 (旧八菜館)
営業時間:10時〜16時
定休日:土・日・月曜日

レイホクファーマーズカフェ
〒781-3601  高知県長岡郡本山町本山582-2(本山さくら市内)
TEL:0887-76-3541
営業時間:9時~17時
定休日:月曜・不定休

Joki Coffee
〒781-3601  高知県長岡郡本山町本山521-1
TEL: 0887-72-9309
営業日時:月–金/10:00–17:00(L.O. 16:30)
土日祝/10:00–18:00(L.O. 17:30)

 

一枚1000円で販売中です。

遠方の方は、お手数ですがinfo@tosacho.comまでご連絡ください!

ぜひ多くの方に聴いていただけたらと願っています。

 

 

・こちらの記事もどうぞ!CDに入っている曲が紹介されています。

[CD発売!!] 西村ユウキ Live in 土佐町

 

・2017年10月に西村ユウキさんが土佐町へやってきた様子はこちらをどうぞ!

西村ユウキさんがやって来た!

 

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私の一冊

矢野信子

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「祈りの幕が下りる時」 東野圭吾 講談社

同じ作者の作品で映画化もされた「麒麟の翼」は、日本橋の麒麟の像の下で死体で発見された男性の死の真相が明らかになっていく過程で浮かび上がってくる父と子の切ない絆を描いたミステリーでした。
この作品は「麒麟の翼」事件を解決した刑事加賀恭一郎をめぐるもうひとつの父と子の物語ともいえるものかもしれません。ミステリーとしては勿論、物語としても魅力ある作品だと私は思います。

矢野信子

 

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